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神の舌

 昨日書いたNHKの番組では、人類の進化の中で顎(あご)、特に「舌」の形状進化についても興味深い件がありました。食物の変化(硬い物から軟らかい物へ)によって顎が小さくなり、「舌」の付け根が喉の奥へ縦に長く下がったそうです(気道が縦長く変化)。しかしその形状進化のおかげで人類は舌を巧みに動かし言葉を発声できるようになったらしいのです。
 東洋伝承医学では「心(しん)は神(しん=神気)を蔵し 五臓六腑を統括する」とし、「心は舌に開竅(かいきょう=ひらく)する」と説いています。心に蔵されている神の機能が舌を駆使させることにより「思ったこと」や「考えたこと」の表現を可能にしていると解釈します。このことを考えると「舌」の形状進化は、天から授かったとてつもない宝なんだなあと改めて感動します。滋養庵