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内因(七情)

 東洋医学の疾病観のひとつに「病因論」というのがあります。その代表的要因は、外因・内因・不内外因(ふないがいいん)の三つに分けられます。
外因とは、自然界の気候変化により、人体の外部から発病させる原因となるものを指します。六淫といい、風・寒・暑・湿・燥・火の六つの正気(⇔邪気)が代表です。(例:風気・風邪)
内因とは、内から生じる病因。過度の感情を指します。七情といい、怒・喜・憂・思・悲・恐・驚の感情が度を越えると身体に邪気が侵入しやすくなってしまいます。
不内外因とは、飲食労倦(いんしょくろうけん)といい、飲食・労働・房事(SEX)・外傷など不摂生や事故を指します。
その中でも一番の要は「内因」(七情)だと考えられています。「病の根本に内因あり」ともいい、七情の陰陽バランスが崩れると、外邪(外因・六淫)の侵入をゆるし、不摂生や外傷(不内外因)をまねく原因にもなります。

養生のため、感情過多に注意し今週も調子よく乗りきりませう。滋養庵