何気にアルントシュルツ

 プリューゲル・アルントシュルツの刺激法則という、刺激の強度と神経や筋の興奮性について述べた法則があります。ウィキペディアを参照すると『弱い刺激をあたえることで神経機能を喚起し、中程度の刺激で神経機能を興奮させ、強い刺激は神経機能を抑制し、最強度の刺激で静止する方法である。内臓だけでなく、体のどこかに具合が悪くなればその場所と関係がある皮膚に反応が出るので、経穴と合わせて刺激することで症状が軽減もしくは回復する』と書かれています。最後のくだりに「経穴」とありますので、おそらく我われの同業者の方がアップロードされたのではないかと思いますが...
 たしかに鍼灸でもこの法則に則った処置を施す場合があります。たとえば、脳疾患の後遺症などで麻痺した上肢や下肢には、弱刺激の当てて擦るだけの鍼や、ほんのり温かいお灸を。一方、坐骨神経痛などの強い痛みには(急性時は除く)、しっかり刺入する鍼や、きっちり核心に届くような熱めのお灸を施します。あくまで対症療法的な処置となりますが、鍼灸師もこのような対処法をとっています。アルントシュルツの法則、何気に納得しました。滋養庵