医業類似行為の健康被害!?

『マッサージ・整体の健康被害が続出 肩こり治すはずが頚椎損傷に〈週刊朝日〉』(exciteニュース2013年11月24日 07時04分 (2013年11月24日 07時52分)
 http://www.excite.co.jp/News/society_g/20131124/asahi_20131124_0000.html
 週刊誌の記事ですが、こんなものを拾いました。記事を要約すると、医業類似行為(下段にて説明)のマッサージや整体などの施術によって、症状が悪化してしまったというトラブルが続出(記事の表現)しているというもの。

 

 この記事には悪意を感じました。医業類似行為者をごっちゃにして医師以外の療法全般に問題があるように書いている点です。
 そもそも医業類似行為には、
 (1)法律に定められた免許を必要とするもの、(2)届け出によるもの、(3)その他、の3種類の分類があります。*(2)については、昭和39年以降、新規に認められていないため、厳密には(1)(3)の2分類です。
 (1)は、あん摩マツサージ指圧師、鍼灸師,柔道整復師
  (3)は、整体、カイロプラクティック、オステオパシーはじめ、温熱療法や催眠療法など様々なものが該当します。
 記事を、国民生活センターの調査によるものとするのなら、法律上の区別があるわけですから、きちんと取材して、どの分野のトラブルが多かったくらいのことは書いていただきたいもです。また、タイトルを『マッサージ・整体の健康被害~』としておきながら、医業類似行為の注釈では、『(あん摩、指圧、マッサージ、鍼灸=しんきゅう)、カイロプラクティックなど)』をあげている点も「はあ?」て感じです。ちなみに鍼灸は、マッサージや整体、カイロプラクティックなどを総称していう「手技(しゅぎ)療法」に含まれません。さらに『頚椎に対して急激な回転伸展操作を加える「スラスト法」』というのを調べましたら、どうもカイロプラクティックの手法のようで...。実際のところ、何がどう危険だったのか最後まで不明で釈然としません。本日は気分の悪い記事を拾ってしまったようです...。

 皆様へ、これだけは特に注意してください。頸部(首)、頸椎付近への強刺激(強くもむ、捻る等)は絶対に禁物です!!滋養庵

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コメント: 2
  • #1

    なつ (火曜日, 26 11月 2013 21:25)

    この様な記事を見る度に心が痛みます。
    でも、確かに勉強不足の施術師さんもいますよね。
    じゃあ、完璧なお医者様ばかりか言うと…。

    患者さんの立場、気持ちにどれだけ寄り添えるかだと思うんです。
    信頼関係も必要になってくる世界ですよね。
    痛い(強い)=効く 。これは私も違うと思います。

  • #2

    滋養庵 (水曜日, 27 11月 2013 11:05)

    なつさん、コメントありがとうございます。
    そうですね。勉強不足というのは否めないですね...。
    だからこそ、こういう記事は、過去(1991年)の通達例などあげずに、当該被害例を1~2例あげて欲しいんですよね。
    利用者及び施術者へ注意を喚起するのなら、抽象的でなく具体的に書いていただきたいと思うのです。

    信頼関係というのは本当に大切ですよね。
    その上で、注意しなければならないのが、
    (信頼関係ができると)患者が術者に気を使い、
    痛みや不快感を我慢するケースがしばしばあります。
    これには、「不快を感じると身体が閉じてしまうので、絶対に我慢しないでください」とお願いしています。このケースでの事故を数例知っています故