「祝う」ということ...

 とうとう師走になりました。12月独特の押し迫った感といいますか、少々慌ただしい「氣」を私は毎年感じるのですが、皆様はいかがでしょうか。

 土曜日(11月30日)に、能楽師、辰巳満次郎さんの「第五回記念/満次郎の会」を観賞してまいりました。残念ながら無学者の私に伝統芸能云々の説明等できませんので、参考の為、番組のURLを貼っておきます。ご興味のある方は是非閲覧ください。
http://manjiro-nohgaku.com/manjironokai/(主催:辰巳満次郎/満次郎の会)
 
 さて、「満次郎の会」のパンフ表紙に興味深い言葉がありました。「寿(ことほぎ)、祝言歌舞」。パンフを開けると、「寿」をテーマに、昼の部が「儀」、夜の部が「宴」との番組構成で、日本の「祭礼」の姿をお伝えすると記されています。ちょうどこの時期、新しい年を迎える意味においても何か興味がわきます。
 パンフを開けると、満次郎さんと青山御流第二十八世家元・園楽山さんという方の対談があります。そこで園楽山さんが次のように語っておられます。~神事において「祝う」ということは、なごやかな心で感謝する、祈るということ。だから、なごやかになるために日頃の穢れ(けがれ)を全部落とす。これが精進潔斎(しょうじんけっさい)。荒ぶった心では「祝う」ことはできない~。素晴らしい教訓をいただきました。
 「祭礼」の際は、もちろんのこと、新年を迎える時にも、心を穏やかに森羅万象に感謝して「祝(宴)」を楽しみたいものです。滋養庵