医療に偏見は禁物

本日はなんとも心が痛む記事から

「腹の中に死に神が…」インスリン投与中断で7歳男児死亡 殺人容疑で自称祈祷師の男を逮捕-2015年11月26日産経ニュース配信


被害者が7歳の男児ですので若年型糖尿病(Ⅰ型糖尿病)ということになります。若年型は、遺伝的背景、免疫学的異常、環境因子などが関係していて、とりわけインスリン分泌細胞の自己免疫異常による破壊が重要な要因だとされています。つまりインスリンの補充が必須なのです。先ずはこのことを第一として、必ずしもインスリンの補充が必須ではない成人型糖尿病(Ⅱ型糖尿病=一般的にはこちらを指し中高年に多い)との切り分けが必要だったはずです。にもかかわらず祈祷だけに頼るというのは無茶です。何故、併用できなかったのか悔やまれます。


我われ東洋医学を志す者の中にも西洋医(ドクター)の治療(インスリン補充)を全面否定する人がいます。でもそれは今回の事件のようにとても危険な偏見なのです。

私も改めて肝に銘じたいと思います。