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知覚(感覚)の分類

 とある雑誌にあった中華料理屋さんの広告に反応。その部分を抜粋し紹介します。
 ~四川料理に代表される7つの味覚「酸(酸味)・辣(辛味)・麻(しびれ)・苦(苦味)・甜(甘味)・香(香り)・鹹(塩味)」~
 これの何に反応したかといいますと、生理学上、感覚(知覚)神経の特殊感覚に分類される味覚は、甘味・酸味・苦味・鹹味(塩からい)と、旨味の5種類しかなく、これらが組み合わさって多種多様な味が構成されることになっているからです。では残る 辛み・しびれ・香りの3つは、どの感覚に分類されるのでしょうか。

 生理学上、辛みは痛覚です。香りは当然、嗅覚。問題は、しびれです。この場合の “しびれ” は、運動神経に分類される麻痺ではなく、舌のしびれ感をいっているので、いわゆる異常感覚ということになるようです。そうするとやはり痛覚として分類されるわけですね。しびれ・痺れ・麻痺感というのは少々分類が難しいですね。

 さて、これを基にして四川料理の醍醐味を言うなら、4つの味覚と2つの痛覚、そして嗅覚で楽しむものということになるのでしょうか。
 ちなみに東洋医学では、酸(肝)・苦(心)・甘(脾)・辛(肺)・鹹(腎)が五行の五味に配当されています。