· 

怒の芽を出さぬよう

「春の三月、此れを発陣と謂う。天地は倶に生じ、萬物は以て栄ゆ。夜に臥し、早に起き、広く庭を歩み、髪を被き、形を緩うし、以て志をして生ぜしむ。生かして殺す勿れ。与えて奪うこと勿れ。賞めても罰すること勿れ。此れ春気の応、養生の道なり。これに逆らえば肝を傷り、夏に寒変を爲す。長を奉ける者少なし」(素問・四気調神大論篇第二)
 
 上記の四気調神大論篇をながめていて、「はっ」と恥ずかしい思いになりました。というのも近頃なにかと家内に小言をいい散らかしている自分が見えたからです。
 春の発陣とは、草木の芽が出てくるように、冬に溜めていたものが発生・発散するとでもいえばいいのでしょうか。上昇性であり上衝(のぼせ・逆上)の意味でもあります。したがって“怒の芽”も出やすいわけですね。私はこの自然の法則にまんまと流されているようです。反省。

 本日より四気調神大論を参考にして、瞬時の怒りを別のものに転化できるよう養生したいと思います。