道教と鍼灸

 怪我やら何やらで書くタイミングを逸していたのですが、GWに参加した鍼灸師向けのセミナーで、恩師の宮川浩也先生に興味深いお話を聴かせていただきました。
 宮川先生は中国の古典医学書に造詣が深く、全国で講演もなさっている鍼灸界の重鎮です。先生がいうには、「千金方、千金翼法という中国の古典医学書は、道教(老荘一派の学説に不老不死の神仙思想などを取り入れている)の流れを汲むもので、漢方・鍼灸・養生などの療法に加えて方術部門(うらない(卜筮)、お札(呪符)、お守り(護符)、おはらい(呪禁)、風水術、占星術)が組み込まれている」との事。
 なるほど!時に「鍼灸師は儒教ではなく道教を学ぶべきだ」とか「鍼灸は風水だ」という先輩がいるのは、ここが原点になっていたわけですね。なんとなく漠然としていたものが先生の講座を聴講してスッキリしました。(自分で調べないのがボクの悪い癖)

 ところで方術の内容について私自身の見解は、お札やお守り、そしてお祈りといった神道的なものは習慣化しているため理解できます。しかし、その他についてはあまり興味を持たずにここまで来ましたので、よく分からないというのが正直なところであります。