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沈丁花

 今朝、外に出ると何処からか強い香水のような匂いがする。残り香なのかと思いつつ横を見ると、玄関脇の沈丁花がいつの間にか咲きまくっている。匂いの元は残り香でなく、これだったんだ。

 でも例年、こんなに香っていただろうか。今年ほどインパクトを感じたことはないような気がする。今年は沈丁花の ‟当たり年”とでもいうのだろうか。思いがけない香りのプレゼントに気分も爽快。

 ひと段落して沈丁花をザっと調べてみた。

 沈丁花は中国原産で、室町時代に渡来とのこと。2月末~3月末ごろに開花し、‟春の開花ラッシュ”を告げる花のような存在らしい。名前の由来は、香料に使われる沈香(じんこう)という常緑高木の香りと、丁子(クローブ)のような花をつけることから名づけられたようだ。

 ところで丁子といえばその昔、一世を風靡した歯の痛み止め薬「今治水」(こんじすい)を思い出す。かくして沈丁花の薬効もまた消炎・鎮痛作用となっているではないか。そうだとすると治療院の出入口にふさわしい樹木なのかもしれない。と、今更のように、ほくそ笑む。といってもボクが植樹したわけではないですが。。(苦笑)