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腹診

 日曜日(4日)に出席した勉強会のテーマは「腹診」でした。

 前半が、内科医の小泉先生による現代医学の「腹部診察ワークショップ」で、後半が、恩師で日本内経医学会々長を務める宮川先生の東洋医学「腹診講座」という構成。まさに洋の東西を問わない「腹診学」というわけで、大変有意義な時間を過ごすことができました。

 特に勉強なったのが、現代医学の腹部診察では、お腹をいきなり触診することはなく、視診→聴診→打診→触診という手順があるということでした。つまり触診を行うまで 3つの過程を経て、触診に至るということです。しかも浅い触診(腹壁圧迫1㎝以内)で全体を診つつ、患者の微妙な反応を確認しながら、深い触診へ進むなど、きめ細かなルールがあるそうです。

 これに対して、我々鍼灸師の行う腹診(触診)は、どうでしょう? デリカシーが無いと言わざるを得ない現状ではないでしょうか。宮川先生も、これを重要な問題点としてあげられ、鍼灸師の腹診は自分本位でしかなく、患者への配慮が足らないと憂えておりました。私もこの事には深く考えさせられ、即、現代医学を見習うべきだと思いました。

 東洋医学において腹診は大切な診察法です。伝承して行くためには改善できるものは改善するべし!と強く思うのでした。