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農家の三大厄日

 今週の月曜日(9月9日)に関東を襲った台風15号で、千葉県や神奈川県では停電などの災害を被り、未だ復旧していません。今は只々、一刻も早い復旧を祈るばかりです。

 

 二十四節気以外の節分・彼岸・社日・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日・二百二十日の九つの日を雑節といい、その中の二百十日(立春から210日)・二百二十日(立春から220日)に八朔(旧暦8月1日)を加えた三つの日を農家では古くから三大厄日として荒天(嵐など)を警戒していたそうです。ちなみに八朔は旧暦8月1日で新月の日。今年の場合は8月30日に当たります。

 したがって8月30日(八朔)、9月1日(二百十日)、9月11日(二百二十日)が農家の三大厄日にあたります。これをそれぞれの点(日)として捉えずに線(時期)として考えた場合、なるほど収穫期である農家では、今まさに台風に警戒しなくてはならない時期だと理解できます。現代では台風を予測して、事態に備えることができますが、その昔はさぞかし恐怖だったことでしょう。地域によっては嵐を鎮める祭りなども行われていたそうです。

 奇しくも農家の三大厄日の時期に被害を被った今年の関東。感慨深いものがあります。