農家の三大厄日

 今週の月曜日(9月9日)に関東を襲った台風15号で、千葉県や神奈川県では停電などの災害を被り、未だ復旧していません。今は只々、一刻も早い復旧を祈るばかりです。

 

 二十四節気以外の節分・彼岸・社日・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日・二百二十日の九つの日を雑節といい、その中の二百十日(立春から210日)・二百二十日(立春から220日)に八朔(旧暦8月1日)を加えた三つの日を農家では古くから三大厄日として荒天(嵐など)を警戒していたそうです。ちなみに八朔は旧暦8月1日で新月の日。今年の場合は8月30日に当たります。

 したがって8月30日(八朔)、9月1日(二百十日)、9月11日(二百二十日)が農家の三大厄日にあたります。これをそれぞれの点(日)として捉えずに線(時期)として考えた場合、なるほど収穫期である農家では、今まさに台風に警戒しなくてはならない時期だと理解できます。現代では台風を予測して、事態に備えることができますが、その昔はさぞかし恐怖だったことでしょう。地域によっては嵐を鎮める祭りなども行われていたそうです。

 奇しくも農家の三大厄日の時期に被害を被った今年の関東。感慨深いものがあります。

0 コメント

血圧の基準値て、詐欺!?

続きを読む 0 コメント

鍼は白髪に効きますか?

 時に、「鍼(はり)は白髪にも効きますか?」という質問を受ける。残念ながら白髪が主訴(来院動機)の症例がないので、臨床結果に基づいた回答はできない。しかしながら施鍼による頭皮の活性化は十分考えられるので、大いに期待できると考えている。
 そんな折、意外な方から「髪の生え際(後頭部)の白髪が少なくなり、黒い毛が増えてきているようだ」との報告を受ける。

 この患者は70歳の女性で、頚(くび)の不調と養生を兼ねて毎週来院している。頚の症状が顕著になったのは春先で、当時は頚を動かすと後頭部や側頭部に電気が流れるような刺激があると訴えていた。その為、頚部の経穴(つぼ)と併せて頭部の経穴にも施鍼を行った。そしてその治法は、症状が緩和した現在も反応を診ながら続けている。それが功を奏して毛髪を再生させたのだろうか。この方は特に白髪対策などしておらず、「鍼以外、他に原因が見つからない」とも言う。

 思わぬ“副産物”に、こちらとしても喜ばしいのだが、いかんせん着眼点がそこに無かったので、観察不足だったことを悔いるしかない。

 今後は白髪についても注視し、今回の例は「参考」として、冒頭の質問時に添えたい。

0 コメント

丹塾塾頭卒寿記念大会

4月29日は、恩師の丹澤先生が塾頭を務める、丹塾の成城大会(塾頭卒寿記念)でした。

 

丹澤先生は、午前中のセミナーで講義を1時間。夕方の卒寿記念式典では、返礼の常磐津(長唄の類)演奏を30分。その後も記念パーティーで多くの出席者と歓談していました。ちなみに常磐津演奏といっても丹澤先生は歌い手なので、30分ずっと声を出していたことになります。これで卒寿とは、、、(恐るべし)

もう一枚は、同じくセミナーからパーティーまでフルコースで参加されていた、長谷川先生とのショットです。長谷川先生は、2月に放送されたNHKのガッテン!(鍼特集)に出演されて、業界では今や時の人となっておられる方です。

0 コメント

危険な頭痛

頭痛には、一次性、二次性、有痛性末梢神経障害他の、三つの大分類があります。

この中で最も注意しなければいけないのが二次性頭痛です。二次性とは、頭痛の原因となる疾患があるもので、クモ膜下出血、脳出血、髄膜炎、脳炎なども、この分類に入ります。(一次性は、緊張型や片頭痛など原因となる疾患がなく、頭痛そのものが疾患となるもの)

 

もしも自身や家族が不意の頭痛を発症した時には、次の1~9に該当するか否かを確かめ、該当する場合は、速やかに救急外来へ向かい、その内容を伝えましょう。

1.突発の頭痛

2.今まで経験したことのない頭痛

3.いつもと様子の異なる頭痛

4.頻度と痛さの程度が増していく頭痛

5.五十歳以降に初発の頭痛

6.神経脱落症状

7.がんや免疫不全の病態を有する人の頭痛

8.精神症状を有する人の頭痛

9.発熱・項部硬直・髄膜刺激症状

(臨床推論/丹澤章八編著より引用)

0 コメント

知っていて損はない「OPQRST」とは

医療面接、とりわけ「臨床推論」で用いる方法に「OPQRST」というのがあります。

臨床推論とは、問診や症状から病を推論していくことをいい、この推論に必要な基本情報は「OPQRST」をベースにして行います

ー症状のOPQRSTー

Onset:発症様式 「いつから?どの様に?」

Palliative&Provoke:寛解・増悪 「どんな時に症状が楽になる or 悪くなる?」

Quality&Quantity:性状の性質・ひどさ 「(例えば痛みなら)どんな or どれくらいの痛み?」

Region:場所・放散痛の有無 「どこが痛くなる?」

Symptoms:随伴症状 「他にどんな症状がある?」

Time course:時系列・時間経過「痛みはずっと続いてますか?寛解・増悪を繰り返してますか?」

 

ざっくり書くと、この様な問診をして情報を集めます。

患者側としても、医療者がこういった内容の問診を経て病を鑑別していく事を知っておいて損はありません。診察がスムーズに進みますし、場合によっては「不必要な検査を回避」ということもあるのではないでしょうか。

0 コメント

季節に学ぶ肋間神経痛は肝胆病

 先日、初診で来院された患者の主訴は「肋間神経痛」でした。

 話を聞くと、2週間前に急性副鼻腔炎を発症し、抗生剤を処方され、一週間ほどで治癒したが、その直後から肋骨(肋骨弓)や背中(右>左)がとても痛み、脇の下も時々痛むと言います。しかも痛みを感じる時間は活動時間の1/3くらいあるのだそうです。当院に来院する数日前に受診した脳神経外科では、副鼻腔炎による痛みだと言われたそうですが...

 この方には帯状疱疹や、肋骨及び胸椎の骨折などの病歴はありませんが、就寝時の痛み(安静時痛)もなく、痛みは先述した箇所に限局しているため、やはりいわゆる「肋間神経痛」(病名でなく症状名)と判断し、施術に臨みました。

 触診で肋骨の痛む箇所を確認すると、圧痛を強く感じるのが経穴の期門穴と日月穴付近でした。そしてその裏側(背中)は、右側の魂門穴辺りが特に痛いとの事でした。痛む箇所の共通性がここまで揃えば、治療する経脈の選択を考える必要は最早ありません。けして洒落ではないのですが、「肝胆」(厥陰・少陽脈の病症)です。

 治療は、手足の厥陰脈と少陽脈を中心に全身調整鍼を施し、期門穴・日月穴・魂門穴に軽めの透熱灸を据え終了。治療後、患者さんから「からだが軽くなり、痛みも減少している」との感想をいただきました。

 一週間後、再来院してもらい経過を聞くと、前回の治療後、肋骨と腋窩(脇の下)の痛みはほぼ消失。背中だけが残っていたが、それも三日前くらいから感じなくなったとのこと。「ああ、やっぱり肝胆で良かった」と安堵しました。でも考えてみれば、今のこの季節は肝胆の症状が表れやすい時期なのです。今回はそれがうまく合致した例にすぎませんが、改めて東洋医学の醍醐味を感じさせてくれる症例でした。

 ただ一つ、未だに釈然としないのが、脳神経外科の「副鼻腔炎による肋間などの痛み」という診断です。副鼻腔炎による随伴症状や後遺症を調べても、それを関連付ける記述をみつける事が出来ないのですが....

 

0 コメント

ヒステリーの語源からの東洋医学おそるべし!

ヒステリーの語源は、古典ギリシア語の「子宮」を意味する言葉だそうです。
由来は、脳や精神の機能を知らなかった古代ローマで、女性の様々な疾患の原因を「子宮」に求めた為だとか。

同時期(紀元前)、古代中国では既に心(精神)・脳などの概念(気の思想)があり、「子宮」と「心」の関係も中国最古の医学書(黄帝内経)に記されています。
「月事不来者、胞脉閉也。胞脉者、属心而絡于胞中」(素問・評熱病論)
これを訳すと「月経が無いのは胞脈が閉じてしまったから。胞脈は心に属し、下って胞中(子宮)を絡(まと)う」となります。

東洋医学おそるべし!

0 コメント

花粉症に有効な経脈の再考

続きを読む 0 コメント

インフルエンザに麻黄湯

 先日の勉強会で内科医にインフルエンザの処方について聞きました。

タミフルの1日2回×5日間に対して、昨年3月に発売されたゾフルーザは1回の服用で効くとされている。しかしながら副作用についての安全性が確立しておらず、まだ処方していない」
 それでは何を処方しているのかとたずねると、漢方の「麻黄湯」だそうです。なぜゆえに?「安全だし、タミフルよりずっと早く効くから」ですと。

 インフルエンザの季節には常備薬として置いていたほうが良さそうですね。

0 コメント

YouTubeに初アップ

続きを読む 0 コメント

患者様は神様です(お灸の話)

 鍼を使うべきか、お灸にすべきか選択に悩むことがある。

 基本的な判断は、経穴(性質)と、その場所及び状態(寒熱等)によるものと教えられ、そう理解している。でもそれは思い込みの何者でもないのかもしれない。

 先日、ある腰痛患者の患部に鍼を刺していたところ、いつになく痛たがる。鍼に慣れている方で、これまで痛がることは皆無であった。本人も「なんでだろう?」と首をかしげていたが、少々我慢してもらい、何とかいつも通りに治療を終えた。

 翌週、再度来院され、腰部に施鍼すると、またしても痛がる。体に何か変化が起きているのかと、少々心配になってきたので、「今日はお灸で対応しましょうか」と案内し、「透熱灸(とうねつきゅう)」に切り替えることにした。透熱灸は写真の様な米粒(こめつぶ)の半分以下の大きさにひねってすえる直接灸である。元来は皮膚の上に直接すえ、灸痕を残すものであるが、昨今では安全とリスク管理のため、写真の様な灸点紙(専用台紙)を使用し、灸痕を残さない方法もある。(当院も灸点紙を使用)

 少々話が脱線したので元に戻すと、腰部の筋肉痛(腰痛)については、鍼、もしくは鍼の頭に団子状の灸を乗せた、その名も「灸頭鍼(きゅうとうしん)」(間接灸)というのがスタンダードだろう(鍼が苦手な患者を除く)。しかもこの方法が良く効く。逆に透熱灸を使うとすれば、骨盤や仙骨上の肌肉の薄い部位が妥当だと考えている。今回の患者は鍼に慣れた、鍼の効能をよく知っている方だ。透熱灸で代行が務まるだろうか。そんな不安まじりに、反応のある経穴に3~5壮づつすえて一応終了した。

 「お灸もいいですね。すっきりして心地いい。腰が軽くなったようだ」。施術後、こんな感想をいただいた。思っていたより透熱灸も効くようだ。ましてや「すっきり」という言葉は、施術後の感想で重要な要素だ。しばらくこの方法で対応してみよう。

 今回は、「既存の観念にとらわれることなく、頭を柔軟にすべし」との教訓を得ることができた。患者様は神様なのです。

 

0 コメント

腹診

 日曜日(4日)に出席した勉強会のテーマは「腹診」でした。

 前半が、内科医の小泉先生による現代医学の「腹部診察ワークショップ」で、後半が、恩師で日本内経医学会々長を務める宮川先生の東洋医学「腹診講座」という構成。まさに洋の東西を問わない「腹診学」というわけで、大変有意義な時間を過ごすことができました。

 特に勉強なったのが、現代医学の腹部診察では、お腹をいきなり触診することはなく、視診→聴診→打診→触診という手順があるということでした。つまり触診を行うまで 3つの過程を経て、触診に至るということです。しかも浅い触診(腹壁圧迫1㎝以内)で全体を診つつ、患者の微妙な反応を確認しながら、深い触診へ進むなど、きめ細かなルールがあるそうです。

 これに対して、我々鍼灸師の行う腹診(触診)は、どうでしょう? デリカシーが無いと言わざるを得ない現状ではないでしょうか。宮川先生も、これを重要な問題点としてあげられ、鍼灸師の腹診は自分本位でしかなく、患者への配慮が足らないと憂えておりました。私もこの事には深く考えさせられ、即、現代医学を見習うべきだと思いました。

 東洋医学において腹診は大切な診察法です。伝承して行くためには改善できるものは改善するべし!と強く思うのでした。

 

0 コメント

舌体操

 今朝は歯科の定期クリーニングの日でした。

 いつもの様に歯や歯茎のメンテをやってもらっていると、歯科衛生士さんが手を止めて、「食べ物をきちんとのみこめてますか?」と真剣な眼差しで聞いてきます。「ええ大丈夫ですが、、」と答えると、更に「上の口腔内に食べかすが残ることはないですか?」と。「ええそれもないです、、」と返すと、「どうも舌の動きが悪いように見えます。舌の筋肉の運動不足が考えられます」。そして畳みかけるように「舌の動きが悪くなると、食べ物をきちんと喉に運べなくなり、上手くのみこめなくなります。また、唾液の出が悪くなるので、口腔内の自浄効果が薄れます」と。

 そんなことないんだけどなあと思いつつも、すすめられたのが「舌体操」。教わってみると、この一連の動きは以前、テレビで見た「小顔体操」の一部と同じです。(ネット検索すれば詳しいやり方がわかります)

 ともあれ、舌の動きが良くないと思われたのであれば、素直にやるべしですね。

 ちなみに衛生士さんも「口角周囲の筋肉も引き締まってきますので、お顔にもいいですよ」と言ってました。やっぱり(笑)

0 コメント

「自宅でお灸を!」お灸教室のご案内

 東洋医学において「冷えは万病のもと」と言っても過言ではありません。

からだの冷えは寒い時期だけでなく、

生活習慣や環境(空調など)によっても生じます。

自分が知らないうちに、その冷えが不調の原因になっているかもしれません。

そんな「冷え対策」に最も効果があるのが日々のお灸です。

 

当院では、東洋医学の啓蒙活動として、

毎月一回、無料のお灸教室を行うことにしました。

セルフケアをしたい方はもちろん、お灸や穴(ツボ)に興味がある方など、

分かりやすくお教えします。お一人でも、お仲間とでもかまいません。

ご遠慮なくお申込みください! 

 

参加をご希望の方は、下記の事項を確認の上、

電話(044-930-0184)か、

メール( jiyouan@ae.auone-net.jp )でお申し込みください。(当HPの「お問い合わせ」ページからでも結構です)

*メールを利用の場合は、参加希望人数・氏名・連絡先(電話)を必ず記入してください。

 

(記)

*事前申し込み制

費用:無料                        

日時:毎月第二日曜日(13時~15時)

場所:当院

人数:2~6

服装:肘先や膝下が出せる服。(スカートはご遠慮ください)

締切:前日まで。または、定員になった時点。

 

*尚、2名以上の申込が無い場合は、中止とさせていただきます。

 

0 コメント

週刊女性7月10日掲載

滋養庵はり・きゅう院 週刊女性掲載
週刊女性2018年7月10日号
続きを読む 0 コメント

沈丁花

 今朝、外に出ると何処からか強い香水のような匂いがする。残り香なのかと思いつつ横を見ると、玄関脇の沈丁花がいつの間にか咲きまくっている。匂いの元は残り香でなく、これだったんだ。

 でも例年、こんなに香っていただろうか。今年ほどインパクトを感じたことはないような気がする。今年は沈丁花の ‟当たり年”とでもいうのだろうか。思いがけない香りのプレゼントに気分も爽快。

 ひと段落して沈丁花をザっと調べてみた。

 沈丁花は中国原産で、室町時代に渡来とのこと。2月末~3月末ごろに開花し、‟春の開花ラッシュ”を告げる花のような存在らしい。名前の由来は、香料に使われる沈香(じんこう)という常緑高木の香りと、丁子(クローブ)のような花をつけることから名づけられたようだ。

 ところで丁子といえばその昔、一世を風靡した歯の痛み止め薬「今治水」(こんじすい)を思い出す。かくして沈丁花の薬効もまた消炎・鎮痛作用となっているではないか。そうだとすると治療院の出入口にふさわしい樹木なのかもしれない。と、今更のように、ほくそ笑む。といってもボクが植樹したわけではないですが。。(苦笑)

0 コメント

湧泉穴

 今朝は足が冷えてしょうがなかった。ふと、こんな時に「湧泉(ゆうせん)のお灸はどんなものか」と頭をよぎる。

 「湧泉」は「足の少陰脈(腎経)」に属する経穴(けいけつ=ツボ)で、正経十二経脈の中では唯一、足の裏に在る経穴である。それがゆえに個人的には、少々選択しづらい経穴でもある。しかし何故か今朝は「湧泉」が頭に浮かんだのだ。

 それではと、両足の「湧泉」に5壮(5回)づつ、しっかりと灸を据えてみる。「湧泉」に気をやると、足の裏全体に熱が広がるように感じる。立ってみると、まさに泉(地下水)が湧き上がるかの如く、足裏から股関節に向けてピーンと芯が通ったような感覚もする。これは予想以上にいいではないか。すぐに実践へ用いるべしと。

 ちなみに「湧泉」は、黄帝内経の霊枢・経脈編では、「足心」と記されている。足の少陰脈(腎経)は、「足心」に始まり、足の内側を上行し、腹部から胸部(心部)の「壇中(だんちゅう)」へ行き、次の手の厥陰脈(心包経)へと繋いで終わる。「湧泉」(足心)の主治のひとつに「気付け」というのがあるが、なるほどなあと今更のように感心するのであった...(もっと勉強せねば!)

 

 間もなく平成29年が終わります。本年も本当にありがとうございました。皆様、良いお年をお迎えくださいませ。

0 コメント

‟つり”の極意

 先日、車を運転していると急に右足首がつってきて、アクセルとブレーキの操作がままならなくなる恐い思いをしました。幸いすぐに道路脇に止められたので事なきを得ましたが、今まで経験したことのない“つり感”でしたので、ちょっと衝撃でした。

 足がつるといえば、ふくらはぎの「こむら返り」が一般的で、私も度々経験があります。しかし今回は足首が利かなくなり、回避策の背屈(足の甲側へ曲げる)・底屈(踵側に曲げる)を試みるも、その上部のどちら側(前脛骨筋・後部の腓腹筋等)にも痛みと引き攣りが走るというものでした。すぐに車から降りて、おおもとであろう大腿後面のハムストリングス筋(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)のストレッチをしばらく行いました。すると痛みは残るものの徐々に足首が動くようになってきました。その後、若干の痛みを我慢しながら運転していると足首はほぼ正常に回復しました。翌日になって足首の動きを確認していると右側の臀部(お尻)の深い部分に何か鈍痛を感じます。押圧してみると大腿後面から下腿(ひざ下)前後に同じような鈍痛を感じます。それではと、臀部に鍼を置鍼すると、なんともいえない重たい響きが下腿まで流れるようです。15分程度で鍼を抜き再度足首を確認すると、動きに柔軟さと全体的な軽さを感じました。どうやら臀部の圧痛は、足首(下腿)のつりに深く関わっているようです。

 今回の“つり”で得たも、つまり釣果は大きかったようです(失敬)。今後もこのようなときには臀部の圧痛点に注目し、自身を実験台にしたいと思います。

 熱さも本番になってきました。皆さま、くれぐれもご養生ください。

0 コメント

腎気の衰えには丹田呼吸

 前回の更新から一ヵ月が過ぎた。この間、書きたいことはいくつかあったが、集中することができず、だらしなく更新ができなかった。

 東洋医学に「腎気(じんき)は作強の官(さきょうのかん)、技巧これより出ず」というのがある。作強の官とは、細かい作業をやり抜き通す力、云わば持続や忍耐ということになろうか。今、正に腎気が衰えているのかもしれない。さてどうする?

 腎気を補う簡単な方法として、まず思いつくのが「丹田呼吸」だ。腎気の要である「原気」は臍下丹田(さいがたんでん)に集まるとされており、へそ下の下腹部を意識した腹式呼吸を行うことにより、「原気」を浄化・活性化させる方法だ。実践してみると妙にリラックスする。頭もスッキリするようだ。しばらく続けてみよう。さて、今月は何度更新できるだろうか。

0 コメント

お灸で乳牛の不妊解消

乳牛 お灸で不妊解消!?

 昨日の夕方、何気にTVを点けると写真の映像が目に留まった。

 東京都農林総合研究センターで行われている、乳牛にお灸を施して、受胎率を上げるという研究のトピックスだ。関係者のコメントを聞くと、コスト削減の上、成績もよいと言う(素晴らしい!)。

 施灸は、落下防止と熱緩和の為、味噌を隔てて(台座)すえているようだが、この方法は「隔物灸(かくぶつきゅう)」という灸法のひとつ。通常(鍼灸界)、隔物灸と言えば、その成分から生姜やニンニクが良く使われるが、なるほど牛の場合は落下防止というのが選択肢の第一になるわけだ。でも日本人の偉大なる調味食品、味噌の効能というのは全くないのだろうか。少なからず関与しているように思うのだが。

 とはいえ動物の世界でもお灸が役に立つことは嬉しいものだ。近い将来、パンダの受胎にもお灸が使われるなんてこともあるかも...と勝手に妄想するのであった。

0 コメント

忖度(そんたく)

 最近ニュースなどでよく耳にする「忖度/そんたく」という言葉。辞書を引くと「他人の心中をおしはかること。推察~相手の気持ちを忖度する~」とあります。つまりは“気を利かせる”という事だと思います。そうなると忖度する側の主観によるものなので、これを問題視するのなら、させたとする側の圧力的な証拠がないと、追及する側は手詰まりなのではないでしょうか。まあ、そんなことはいいとして、忖度といえば、私たち医療従事者がもっとも気を使わなければいけないのが患者さんです。それこそ細かすぎるほどの忖度が必要だと思っています。私の対応もまだまだ不十分ですので、今後は細かな忖度ができるよう努力したいと思います。さてもう今日で5月も終わり。梅雨もそこまでやってきています。くれぐれも養生してくださいませ。

0 コメント

井穴(せいけつ)

 ブログを更新しようと文章を書き出すものの、集中できずにまとまらない。ボツにしてはの繰り返し。そんなわけで、またこんなに間延びしてしまいました。久々の今日は最近、試みているツボ、井穴(せいけつ)について書いてみます。

 

 手足の末端、爪の際にある経穴(つぼ)を井穴(せいけつ)といいます。古典書では「井穴は、脈気の出ずるところ」となっておりますが、井戸から水があふれ出るような性質を持った経穴だと解釈するようです。

 井穴は手足の末端(末梢)部位という性質(血液循環豊富)から、鍼灸では通常の治法に加えて刺絡(しらく)にもよく用いられます。(刺絡とは、専用の鍼で浅く一瞬だけ差し、血液を数滴絞り出す方法。気血の滞りを解消し廻りをよくする)

 私も井穴に関しては、もっぱら刺絡の対象穴として使用しておりました。しかし最近になって、今は亡き師匠の「症状があるのはどの経脈(経絡)上なのかをよく考えて選穴すべし」という言葉の重みを強く感じるようになり、シンプルに「井穴も他の経穴同様に捉えるべき」と考えるようにしました。たとえば肩甲骨の調子が悪いというときには、肩甲骨を通る手の太陽脈(膀胱経)と足の太陽脈(小腸経)の井穴、少沢穴と至陰穴、およびその陰陽関係にある少衝穴と湧泉穴への施術も一考すると。そして治法も刺絡に拘らず、接触鍼やお灸での施術を考えれば使いやすくなります。今後は進んで井穴を活用したいと考えております。

0 コメント

初の大山詣り

 GWの5日に初めて伊勢原市の大山阿夫利神社を参詣してきました。 

 といっても今回はケーブルカーで行ける阿夫利神社「下社」の参拝のみで、そこから約90分の登山が必要な山頂の阿夫利神社「本社」への参拝は見送ることにしました。理由は、登山の心得もない上に軽装で、特に靴に配慮がなかったなどが要因です。

 でもせっかくなので下山くらい徒歩で降りてみようと、「女坂」という名称の山道を下ってみたところ、予想以上の傾斜でびっくり仰天。とてもじゃないけど手すりなしでは怖くて降りれないほどです。徐々に家内のスニーカーも悲鳴を上げだし、遂にはソールが剥がれるというアクシデント発生...ああ...。

 幸い近くにケーブルカーの大山寺駅があったので、無事に下山することが出来ましたが、いやはや素人が山を甘く見てはいけませんね。神社参拝といえども、山頂まで海抜1252mもある大山。次回は万全を期してチャレンジしたいと思います。
 写真は「下社」付近の展望台からのものです。

0 コメント

なんと!もう5月です

続きを読む 0 コメント

腰痛と仙腸関節

 腰痛の中でも臀部から坐骨神経の走行ラインに沿って足の方にまで痛みや痺れをともなうものを総称して坐骨神経痛症といいます。ほとんどの場合が椎間板ヘルニアのように片側におこることが多いのですが、脊柱管狭窄症など椎骨の変性によるものでは両側に症状が出ることも少なくありません。
 さて本題ですが、先日テレビを見ていましたら坐骨神経痛症の改善に仙腸関節(臀部の腸骨と仙骨の関節)の調整を行っているという医師の方が出ていました。なんでも巷では腰痛のゴットハンドだと呼ばれているそうで、クリニックは連日予約一杯だそうです。肝心の施術方法については、歪みを手技矯正とのことで仙腸関節部分を整体のように施術していましたが具体的な説明もなっかたので良くわかりません。まあ“特許術”なのでしょうから仕方ありませんね。でもそれを見ていて改めて思ったのですが、仙腸関節付近には坐骨神経痛症に有効な経穴(つぼ)がいくつかあって、同様の症状に私は頻繁に使っています。ただ私の鍼灸治療の場合は関節そのものを矯正するのではなく、関節周囲(筋肉をはじめとする組織)の動き(血行・循環等)を改善させ、自己治癒力の底上げをもって徐々に関節自体を矯正していくという方法をとります。したがって一回の治療で云々ではなく多少の通院は、ご理解いだきたいところであります。(ちなみに先述したゴットハンドの先生のクリニックでも何回かの通院が必要だといっていました)
 というわけで本日は、坐骨神経痛症には仙腸関節が関わっているとしてテレビなどでも注目されていますが、鍼灸でも元来から重視していますよということを主旨に書かせていただきました。

0 コメント

ようやく4月のブログです。

 4月に入ってから心身ともにドタバタしてしまい、ようやく本日が今月最初のブログとなりました。
 何をドタバタしていたかというと、まず1日(土)に “嘘” の様ですが、SNSのアカウントが成り済ましの被害に本当に遭ってしまいました。この対応に精神的なドタバタが生じ、なんとか当日に解決したものの、もうグッタリです。その翌朝(2日)は8時から草野球の今シーズン開幕戦。試合はなんとか勝ったものの、この日がとても寒くて翌月曜日(3日)になんと発熱(不覚)。しかしながら不幸中の幸いといっていいのかわかりませんが、3日は予約が入っていなかったため、とにかく静養と栄養補給をしてなんとか翌日(4日)には復活。というわでけ昨日(4日)は無事に仕事をして、本日になってブログも書ける状況になった次第です。スタートに少々躓きましたが今月も元気にいきたいと思います。

0 コメント

低温やけどにご注意を(猫ですが)

 本日は暖かいのですが、2~3日前はとても寒かったですね。そんな日は写真の様にウチの子たちは、ホットカーペットやホットマットでじっと暖をとっています。でもこれ気をつけないと低温やけどの危険性があるようです。心地よさそうにしているのであまりに気にかけていなかったのですが、調べてみると人間同様に長時間の使用には注意しないといけないとのことでした。(当然ですよね。反省)

 対策としては、マットの上に毛布やバスタオルなどを置くようにして間接的にするのだそうです。

 大切な家族、いろんなことに注意を払わねければいけませんね。

0 コメント

やらかしてくれますマーヤ

 我が家の三匹の愛猫の中で、唯一人懐っこく愛想がいいのが写真のマーヤ(♀推定4歳)です。日中はほぼ2階の居住スペースで過ごしており、「当院について」のページにも書いておりますが、1階の治療院スペースに降りてくることは、あまりありま...セン.....ったのですが、時々猫好きな患者さんに面会させているうちに、度々降りてくるようになってしまいました。しかもその患者さんは毎回すごく可愛がってくれるのでマーヤも気持ちがいいのでしょう。先日はついに治療中に現れ、その方のお腹の上に飛び乗ってしまいました。私が慌てておろそうとすると「そのままにしておいてください。猫に乗られてみたかったんです」といってくださいます。申し訳ない気持ちながら仰向きの体勢での治療の間はそのままにさせていただきました。結構おデブのマーヤですから、さぞかし重かったのではないでしょうか。そんな私の心情をよそにマーヤの方はずっと撫でられて至福の顔つきで寝転がっていました。「まったく」(苦笑)あまり愛想がいいのも少々困りものですね。

0 コメント

花粉症と葛根湯

 花粉が本格的に飛散し始めました。なにげに「そろそろ○○医院で処方してもらわないと」と呟いていると、家内が「葛根湯を飲むと何故か症状が治まるんだよね」なんてことをいいます。「えっ、そうなの?」思いつつ、考えてみれば、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど風邪の初期症状と被るわけですね。ということで早速、私も毎朝飲むようにしました。するとやはり症状が緩和されているようです。もちろん処方箋の薬ほどの即効性はありませんが、効いていることは確かです。まあ当然といえば当然なんでしょうが、今まで考えてもみませんでした。ちょっと嬉しいです。

 ちなみに恩師直伝の花粉症はり治療は、思っていたよりも成績が良いようです。本当はこの方法を自身にも試せればいいのですが、さすがに自身の体には打てない場所もあるため、やったところで片手落ちになるのが関の山です。今しばらくは葛根湯でしのぎたいと思います。

0 コメント

WBC

 野球のワールドカップ、第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の1次ラウンドが始まり、プールBの日本はキューバ、オーストラリアを下し2勝0敗。明日の中国戦に勝てば1次ラウンドの2位以上が確定し2次ラウンドへ勝ち抜けとなります。
 それにしても本当によくやりましたね。事前に行われた壮行試合を2勝3敗と負け越していたので、まず初戦のキューバには苦戦するだろうと思っていました。しかし蓋を開けてみると、投手陣にやや不安があるものの、打撃陣は一気に桜が開花したように打ちまくっていました。もちろん地の利というのもあるのかもしれませんが、追い詰められた侍たちに戦うための良い気が巡りだしたのだと思います。この良い雰囲気を保って、2次ラウンド、決勝と戦い抜き、是非とも3度目の優勝を果してほしいものです。

0 コメント

三月の水

続きを読む 0 コメント

風が強いですね

 今週の日曜日(19日)から草野球チームの練習が始まりました。翌日、お約束通りに体のあちこちが痛いわけで(苦笑)、やっぱり日々の自主トレは大切だなあと思う今日この頃です。一か月後の開幕に向けて少しづつ状態を上げていきたいと思います。
 ところで、このところ風が強い日が多いですね。立春過ぎて春が近づいてきているということなんでしょうけど、台風のように強い風は少々やっかいですね。日曜日もグランドの乾いた土を立ち上げ、道具を吹き飛ばしたりしていましたし、昨日は関東のあちこちで被害もあったようです。そして今日も朝から時折、突風が吹いています。正に風邪(ふうじゃ)の暴れようです。しかもこの風邪に花粉も乗っかって...花粉症の人は散々です。まあ人の世界も静かだった冬が終わり(節分)少しずつ活気ずく季節、自然の世界もまた活動的になっているということで、納得するしかありませんね。

0 コメント

エンドロールを見て

 先週末「相棒 劇場版Ⅳ」を観てきました。封切られたばかりなので内容については触れませんが、最後のエンドロールを見ていて不思議に思うことがありました。制作協力者として「北九州市」「北九州市のみなさん」または北九州市の学校、団体や企業の名前が続々と出てくるのです。ストーリー設定は北九州ではないのに何故?細かいことが気になるのがボクの悪い癖~

 映画館を出てすぐにスマホで検索すると、該当記事は容易に見つかりました。

 なんと去年の夏に北九州市で大規模なロケをやっていたんですね。知っていれば、あの辺りがこんな風に映るのか!?なんて楽しみ方もできたわけですね。あーなんだかちょっと損した気分です。でもおかげでテレビ放映時の楽しみができました。これはよかったと思うべきですね。

0 コメント

凄いものが

 一昨晩の事。仕事で上京した小学生時代の友人をたずねて宿泊先へと出向いた。ボクが到着すると彼は、久しぶりの挨拶もつかの間に「凄いものが出てきたんよ」と笑いながら古臭い冊子のようなものを差しだす。見ると「昭和50年3月~卒業記念~北九州市立大蔵小学校」とある。我々の小学校の卒業アルバムだ。聞けば、先日彼が実家を整理していたときに出てきたものだという。卒業アルバムの存在すら記憶から抹消されていたボクは、今これを見られるということだけでも驚いた。しかし彼が「凄いもの」というポイントはそこではなく、このアルバムの“所有者”だった。裏表紙を見ると、何と!ボクの直筆でクラス名・出席番号、そしてボクの氏名が記されているではないか!これはボクの卒業アルバムなのだ。

 では何故、同窓同級の彼の実家にボクのアルバムが眠っていたのだろうか?彼は自分のアルバムを紛失してしまっていたのか? またどうしてこれを彼の実家に持っていく必要があったのか? 今更記憶を辿ったところで40年も前の事。アルバムの存在さえ抹消されていたのに憶えているはずがない。

 しかしながらアルバムの写真を見ていると失われたはずの記憶が断片的ながら多少は蘇ってくる。抹消されていたはずの同級生や先生方の顔と名前、背景等々。そういう意味では写真(卒業アルバム)というのは彼が言う通り「凄いもの」なのかもしれない。 その後、このアルバムを肴に盛り上がったのはいうまでもない。

0 コメント

鬼は内にいる

 本日は節分です。家族で豆まきをするお宅も多いことと思います。
 ところで「鬼は外、福は内」といいますが、仏法においての「鬼」は自身の内にある罪や穢(けがれ)なんだそうです。だから節分の豆まき行事は、自分の体についた罪や穢(けがれ)を豆(魔滅)に移して流そうとする行為であり、最後にその豆を自分の数だけ食べるのは自分の禊(みそぎ)をしているのだそうです。そう思うと節分(明日は立春=新年)に豆まきというのもなるほどと思います。我が家の今夜の豆まきはこの仏法に則り静粛に行いたいと思います。

0 コメント

もう2月ですね

 あっという間に1月が終わり今日から2月です。気づけば立春(4日)もそこまできています。ということは花粉症の人は覚悟しないといけないシーズンなんですね。気象庁の花粉飛散予測によると関東は例年に比べると少なめとありますが、どうなることやら...。
 花粉症のはり治療というと、昨年6月に永眠された師匠 鈴木眞幸先生の講義を思い出します。「花粉症は、頏顙(こうそう=目の奥と鼻腔奥の部分)に関わる経脈を考え選穴せよ」というもので、足の厥陰脈と足の太陽脈を中心に構成し、特に睛明穴(せいめい)と攅竹穴(さんちく)への置鍼は必須だと教えていただきました。それ以来、私も花粉症の患者さんへは全身調整の際に、この治療法を加えています。効果の方は個人差がありますが、治療後はほぼ「症状が楽になった」との感想をいただいています。今年もこの季節になったんだなあ~。今月も頑張っていきます!

0 コメント

箱根神社参拝

 またしてもブログの更新が遅れてしまいました。新年の1月くらいは、間延びすることなく更新しようと思っていたのにも関わらずこのざまです。我ながら困ったものです。(少し反省)
 さて先週末こと、恒例となっている箱根神社へ参拝してまいりました。当日は曇りで南関東にもお昼頃から降雪の予報がでていたため、ノーマルタイヤの車で大丈夫だろうかと不安がありました。それでもとにかく行ってみようと意を決し午前9時に出発しました。道中の有料道路間(東名~小田原厚木道路)は雨が降っている地点もありましたが、雪を見ることもなく快調に進みました。しかし神奈川県道732号湯本元箱根線の山道に入ると事態は急変、結構な雪が降っているではありませんか。一気に不安になってきました。しかし道路を見ると落ちた雪は瞬く間に解けていきます。“七曲がり” と呼ばれる山道特有の急カーブを慎重にハンドルを切りつつ確かめると、まだ滑っている感触はありません。予定通り午前11時に芦ノ湖畔の箱根神社に到着しました。芦ノ湖周辺も山道よりは少ないものの雪が舞っていました。すぐに箱根神社と併設の九頭竜神社新宮の参拝を済ませ、早々に芦ノ湖から退散しました。今回は少々精神的に疲れましたが無事に参拝ができて良かったと思っています。写真は改修中の九頭竜神社新宮前の龍神水です。

0 コメント

周梨槃特

 ある本を読んでいて「周梨槃特」という読めない漢字にぶつかりました。調べると「しゅり・はんとく」と読み、お釈迦さまの弟子の一人の名前なんだそうです。この方が本当に出来の悪い人で、どうしようもない方だったらしく、それをやはり弟子の一人で賢い兄、魔訶槃特(まか・はんどく)が見るに見かねて「もう弟子をやめて家に帰りなさい」といいます。でも周梨槃特は仏さまの傍にいたいので、どうすればいいのか仏さまに相談します。すると仏さまは周梨槃特に1本のホウキをわたして「塵(ちり)をはらい、垢(あか)をのぞかん...この言葉を思いながら一生懸命に掃除をつづけなさい。」とだけ教えます。それからというもの周梨槃特は来る日も来る日もそれを実行しました。そして何年も何年も経ったある日ついに仏さまの教えをわかることができるのです。「自分の心の塵(ちり)を払って磨いていくこと。そうすれば自分の心にたまった欲(よく)という垢(あか)をとりのぞけるのだ。それが大切なことなのだ」と。そしてずっと周利槃特を見守っていた仏さまは「たとえ愚(おろ)かであっても自分が愚かであると知ることは、自分のことを賢(かしこ)いと思いこんでいる愚かな人より、本当の賢い人なのです」と言って、周梨槃特の心を褒めたそう。これが転じて人間の知恵(知識・プライドなど)は悟りを得るためには逆に妨げになるという様な意味で使われることがあるんだそうです。
 読んでいたいた本より周梨槃特に興味をそそられて没頭してしまいましたが、本日もいい寄り道しました。これからは謹んで掃除したいと思います。

0 コメント

かんながらたまちはえませ

 新年明けましておめでとうございます。
 4日から治療院は営業してますが、ブログの更新は2日遅れて本日が年始となりました。本年も何卒よろしくお願いします。
 さて今年の正月は、近所の稲荷神社と府中の大國魂神社に参詣してまいりましたが、今年から参拝時に改めたことがあります。それは二拍手(二拝二拍手一礼)の後に「かんがらたまちはえませ」と2回唱えることです。これは昨年末に能楽師の辰巳満次郎ご夫妻と食事をご一緒させていただいた時に教えていただいたのですが、古神道では神に手を合わせるときに「かんながらたまちはえませ(惟神霊幸倍坐世)」~私の身体も魂も神様から頂いた分霊(わけひ)ですから神様の御心のままに自分の魂を良い方向に守り、お導きください~と祝詞を唱えるのだそうです。今まで参拝についてなどあまり考えたことのなかった私たち夫婦は互いに目から鱗が落ちる思いで納得し実践することにしました。ただ私にはこの祝詞をどの神社でも唱えてよいものか分かりません。しかし具体的な事柄をお願いするより「~自分の魂を良い方向に守り、お導きください」と唱えるのが妥当だとの思いからそうするようにしたました。

 というわけで今年は初詣でから一新の思いでのぞみましたが、もちろん他力本願にならず精進したい所存でおります。

0 コメント

懐かしさに

 やはり年末というのは何かとバタバタするもので、ブログの更新も「やろうやろう」と思いつつ間延びしてしまいました。
 この間、お世話になった方々と20年振りの再会があったり、独身の頃に13年間住んでいた谷根千の町に出向いたりと、何かと懐かしさに浸っておりました。そして昨日は我が家にて恒例の「有馬記念忘年会」。今年は幸いも有馬記念とその後の最終レースも的中し、例年になくいい気分で年越しを迎えられそうです。あっ!?年賀状やってない! まだまだバタバタしそうですね。

0 コメント

色んな意味でイタイ

 このところ目がドライ気味で奥の方が重く痛むことがあります。思い当たる原因はスマホの使いすぎでしょう...。なので使用を控えればいいんですが、これがなかなかそうもいかないものなんですよね。いい歳して困ったものです。(苦笑)
 私の場合スマホを使用するのは、ほとんどがネットの情報サイト閲覧です。仕事関連(東洋医学)の情報やニュース。それにスポーツや趣味の競馬にと。もはや紙ベースの媒体にもどることはできませんね。しかし眼精疲労は何とかしなければなりません。というわけでこのBlogを書きながら自身へはりを施しています。目の付近の攅竹(さんちく:眉毛の内端陥凹部)と魚腰(ぎょよう:眉毛の中央、眼窩上孔の位置)、それに頭部(特に後頭)の反応穴(押圧痛のある)への置鍼です。なんとなく目の重みが抜けていく感じがしますが...

 「そんなことやってないで目をつぶって置鍼してろよ!」と誰かに言われた気がしたのでそうします。皆さまも眼精疲労にはご注意ください。

(画像は、参天製薬株式会社のHPより拝借させていただきました)

0 コメント

風邪はカレーで治す

 昨日は久々に熱発し体調を崩してしまいました。すぐに麻黄湯とユンケルを飲んで、なんとか日中をしのぎましたが、夕方になっても微熱があり、喉の痛みと体のだるさが治まりませんでした。食欲もあまりなく夕飯はどうしようかと考えていたら、家内が機転を利かせてくれ(!?)仕事帰りに近所の人気インド料理店でお気に入りのメニューをテイクアウトしてきてくれました。恐らくは、一昨日見たテレビ番組での「風邪はスープカレーで治す」というのに基いたものなのではないかと...。そんなわけで好物のインド料理を食し、早めに就寝しました。そして今朝目覚めると本当にスッキリしているではありませんか。「凄い!やっぱりカレーは効くな」が第一声でした。でも考えてみれば当然ですね。カレーを始めとするインド料理には様々な香辛料(ハーブ含む)が入っています。それらはそもそも生薬なんですよね。今更のように「なるほど」と思ったのでした。

0 コメント

12月の週末ですねえ~

 一昨日の土曜日は野球チームの納会でした。夕方17時に某店に集合、決算報告や来季役員選出、今季の優秀選手表彰などが行われる中、同時に懇親会が行われました。つまりは飲みながらの総会です。(笑) しかし懸念していた口論もおこらず楽しいひと時を過ごすことができました。その後、二次会にも参加し、散々飲んで帰宅したのが23時半くらいだったでしょうか。
 翌朝目が覚めると案の定、二日酔いです。とはいえ午後から地域の整形外科医が主宰する勉強会の予定なので、グズグズしていられません。とにかく水をいっぱい飲み、お風呂にゆっくり浸かったりして、なんとか状態を立て直して出かけました。勉強会は「超音波画像診断の基礎」でした。レントゲンでは分かりにくい微細な骨折や筋肉の断裂なども超音波診断なら分かるということも多いのだそうで、今後は接骨院・整骨院へも普及するだろうとの事でした。まあ鍼灸専門の当院に設置することはないと思いますが、実際に超音波検査を受けた患者さんの話を聞く際や、逆に検査を案内する場面もあるかと思うので、そういう意味ではとても勉強になりました。
 というわけでこの週末は珍しく充実していました。今週も元気にいきます!
 (写真は納会二次会で訪れた某店の愛猫ももちゃん)

0 コメント

ウェスト紐の憂鬱解消か!?

続きを読む 0 コメント

11月の雪に思ふこと

 関東地方は深夜から降り出した雨が朝になって雪に変わりました。お昼くらいまで降るとの予報ですが、積雪だけは勘弁して欲しいものです。
 ところで11月に関東地方で降雪を観測するのは、東京で54年ぶり、山梨県の甲府で74年ぶりの早さなんだそうです。「へえー」と思いつつ子供頃に見たある光景が浮かんできました。
 北九州市では11月に八幡製鐵所の起業祭(当時は官営製鐵所/1901年11月18日作業開始式)という三日間のイベントがあります。私が小学生の頃は製鐵所にまだ活気がありましたので、その盛大さたるや子供は興奮して眠れないくらいの大・大・大イベントでした。そしてその記憶を辿ると、なぜか会場には雪が舞っていたような残像があるのです。もう40~45年も前のことです。あやふやな記憶ではありますが、でもその頃は今よりも早い時期に雪が降っていたのかもしれませんね。外の雪をみながらそんなことを思うのでありました。

0 コメント

猫のツボの思い出

 何気に思い出したのですが。  

 鍼灸の専門学校に入学して数か月が過ぎた頃、鍼灸医学に関する課題を自由に決めてグループごとにポスター発表する機会がありました。

 私たちグループは当初「動物の経絡経穴(けいらくけいけつ)」という課題で調べ始めました。しかし猫好きのクラスメートが中国の医学書に猫の経穴図を見つけたことで、課題は「猫」に絞られました... こんなエピソードこそ所々覚えているのですが、調べた内容はほぼ覚えていません。(逆だったら良かったのにー苦笑)でも、たった一つだけ覚えていることがあります。猫の百会(ひゃくえ)が背骨の腰部分にあることです。人では頭頂部の中央(巓)にあるツボが、猫ではお尻にあるのです。ちょっとした衝撃でした。今、書きながらチラッと調べると、人の百会の部分は猫では天門というツボがあるようですね。少々興味が湧いてきました。

 我が家の長老猫シマゾーも13歳になったことですし、猫の経穴を勉強してシマゾーの養生に役に立ちたいと思います。(写真:アマゾンにいいものを発見したのですが...ガックリです)

0 コメント

大統領選に思うこと

 米国の大統領選や、先に行われた英国UE離脱国民投票の結果をみると、メインストリーム(主流)メディアの情報(予想含む)が、いかに民意を反映させてないことが分かります。もはやメディアの情報とは何なんでしょう? 競馬の予想くらいだと思ってもいいんじゃないでしょうか。
 以前、健康食品関連の疑義ついて述べたことがあります。効能を裏付けする根拠に乏しく、ただ一部の人が推しているだけのモノであっても、メディアは、さも “多くの人が” と煽っているようだと。しかしこれも同様に冒頭にあげた二つの事象を見れば、ネットの普及によって民意を誘導できなくなってきていることは明白です。今やメインストリームメディアよりSNSなどのネット情報の方が影響力を持っているようです。そんなことを考えさせられる今回の米国大統領選でした。

0 コメント

野球終戦と家内の話

 川崎壮年野球北部リーグにおける我がチームは昨日の敗戦をもって今季の全日程が終了しました。夏の豪雨によってリーグ戦続行を断念し、急遽トーナメント方式に変更したため敗戦が終戦を意味します。

 私自身としても夏以降は出番が少なくなり、チームになんら貢献できず、不甲斐ない一年目となりました。オフシーズンは来季の躍進を目指し、自主トレに励むしかありません。頑張ります!
 

 さてそんな昨日、野球を終えて自宅に戻ると家内が険しい顔をしていました。尋ねてみると、御年84歳の義父が自家用車の後部をぶつけて凹んだため、義母を伴いディーラーへ修理依頼に出向いたところ、執拗に新車への買い替えを案内されて困っているとの電話が義母からあったのだそうです。家内は、このまま老夫婦の両親だけにしておいて、営業担当者に言いくるめられたら大変だと思い、すぐに駆けつけました。そこで先ず義父本人に確認すると、やはり「新車はいらない。修理だけでいい」といっているのだそうです。それを受け家内は「84歳になって運転感覚も鈍ってきているので新車は要らない。見積どおりの修理だけでいい」とキッパリ断ったのだそうです。それでもいつまでも新車の案内を止めないので、「しつこい!だいたい80過ぎた老夫婦がこの歳になって新車は要らないといっているのに、ここぞとばかり新車を売りつけようとするのは如何なものか!」と声を荒げたのだそうです。その後、そんな堂々巡りの応酬を経て、なんとか修理ということで落ち着くかと思っていたら、今度は当初の修理見積額に上乗せしようと必要のない部品交換などを勧めるのだそうです。これには家内もキレてしまい、「当初の見積通りでなければ修理も頼まないし、御社の対応も然るべきところに報告させていただく」と怒鳴ったのだそうです。
 家内は事の顛末を私に説明しながらまだ興奮冷めやらぬようでしたが、私も同様に腹立たしく思いました。犯罪ではないものの、判断力が低下してきている上、弁も立たないお年寄りを言いくるめ、高価なものを売りつけるのは詐欺商法となんら変わりありません。しかもコンプライアンスがしっかりあるはずの某有名車販売会社の営業マンがこの有様です。世知辛い世の中とはいえ、人道というのを忘れてはならいという教訓になる話でした。 

0 コメント

あの手この手

 ブログを更新せねばと気にしつつも、気づいてみれば既に10月の終わり。というわで慌てて書き込んでいます。
 
 先日、「グーグルストリートビューと申します~」という電話がありました。なんでもストリートビューで店内(院内)の広告写真掲載ができるサービスがあるらしく、今なら広告契約料金(店内撮影込)だけで、それ以降の諸費用はかからないといいます。少々胡散臭いなあと思いつつもストリートビューでの広告に興味があったので後日の面会を受け入れました。
 約束の日、担当者が訪ねてくると、「私、グーグルストリートビューの広告関連を請け負っている〇〇社の○○です」といいます。やはり疑っていた通りでした。グーグルの下請けでもなんでもなく、ただ単にネット上での広告掲載を代行する会社なのです。しかも今回の話の契約費用が20万弱だといいます。私は思わず笑ってしまい、「そんな高額な広告費なんて捻出できるわけない」と瞬殺でお断りしました。今思えば電話でアポを取る際に平気でグーグル社を騙っていたわけですが、それにまんまと引っかかったことに少々虚しさもを憶えます。でもまあ、何を損したわけもないので、いい勉強になったと思うことにします。皆さまも有名某社を騙る営業にはくれぐれもご注意くださいませ。

 

 空気の乾燥が著しくなってきました、保湿を心がけ健康を保ちましょう。

0 コメント

貧乏性な私

 先月の事、BD/DVDレコーダー(5年使用)に少々不具合がでてきたため、思い切って2台目を購入しました。

 すぐさま設定しB-CASカードを挿入すると、スカパー(BS・CS)やらWOWOW(BS)やら、すべての有料チャンネルが映ります。「ん!?無料体験まだ申し込んでないけど何で??」
 ネットで調べると、現在ではテレビやレコーダーを新規に買うと、それに付随するB-CASカードに対して受信可能な全チャンネルが一週間自動的に見られる仕様になっているのだそうです。まあ、無料体験を申し込まない層にも加入案内を!という類のサービスなのでしょうが、この方が簡単でいいですね。「でもたしか、以前は2週間くらい視聴できたよなぁ・・・?」
 というわけで、もう一度よく調べてみました。すると以前からある申込制の二週間無料体験というは、現在も利用が可能なのだそうです。つまり新規B-CASカードで有料全チャンネルが自動的に一週間視聴可能。その後にスカパーやWOWOWにそれぞれ申し込めば、さらに二週間程度視聴できるということです。「納得なっとく」

 貧乏性なもので、こういうの知らないと何だか損した気分に...。お恥ずかしい限りですが。(苦笑)

0 コメント

乾燥にご注意を

 急に秋めいてきました。湿度も下がり快適ではありますが、その一方で空気が乾燥しています。その所為で体調を崩されたという方も少なくないのではないでしょうか。
 東洋医学では、体に悪影響を与える乾燥を燥邪(そうじゃ)といい、この季節は特に「燥」(そう=乾燥)への対策が必要だと説いています。また、燥は外因(気候変化による病因)の中で、もっとも肺の機能に影響力があります。したがって肺が燥邪に傷(やぶ)られると、自らが主る(つかさどる=支配する)、鼻や喉、そして皮膚の表層に諸症状がでます。いずれも体の器官の中では、外界と交流している器官で、一定の水分を必要としている機関ですので(粘膜・皮膚表層) 、乾燥によるダメージが想像できるかと思います。
 まずは外出時のマスク着用など、乾燥から体を守るよう心がけたいものです。鍼灸治療では、肺経とその関連する経絡に施術し、肺の気の賦活、そして保湿力の回復を促します。

0 コメント

北九州の濃い夜

続きを読む 0 コメント

愛猫に思う

 シマゾー(♂まもなく13歳)の股関節を枕に添い寝するハッチ(♂3歳)。

 二匹ともぐっすり寝ていて微笑ましいのですが、シマゾーの股関節が少々気になります。しびれたりしないのでしょうか?
 しばらくしてシマゾーが起きてきましたが、なんともないようでした。猫の関節って柔軟なんですよね。余計な心配でした。

0 コメント

アゲハチョウ

 今朝、玄関脇の外壁でアゲハチョウの幼虫を見つけました。

「これは何アゲハだ?」気になったので調べてみました。

 この子はどうやらクロアゲハの幼虫のようで、この子たち(アゲハチョウ)は春から秋にかけて3~4回世代を繰り返すのだそうです。
 どういうことかといいますと、春に蛹(さなぎ)から成虫になった世代を第一世代(正しくは第一化)とし、その第一世代の子が初夏に第二世代として成虫化するそうです。以後、第二世代の子が夏の終わりに第三世代として、第三世代の子は秋に第四世代として成虫になるんだそうです。そうするとこの子は第三か、第四でしょうか?

 もしもこの子が第四世代なら、産まれた卵は蛹(さなぎ)まで成長した時点で成長は休眠。翌年春にその年の第一世代として成虫になるのだそうです。

 本日は思いがけずアゲハチョウの勉強をしてしまいました。(笑)

0 コメント

ギターの師匠

続きを読む 0 コメント

愛猫に はり治療 !?

 本日は愛猫のシマゾー(♂12歳)に、はりを施しました。

というのは真っ赤な嘘でして、

実はシマゾーの背中で隠れて見えませんが、家内の左足があるのです。 そこに はりを打っています。ちょっと面白かったのでブログに載せてみました。

0 コメント

久々の練習

 川崎市壮年野球北部リーグの主要球場である多摩川土手の宇奈根グラウンド(以下、宇奈根G)が8月後半の豪雨により冠水。当面の利用が絶望的となり、代替球場への割り振りも困難な為、リーグ戦は中断中。

 そんな折、宇奈根Gでも被害が少なかった芝部分(外野)なら利用してもかまわないというので、昨日は約一か月ぶりにチームのメンバーが集まり練習することになりました。
 冠水後、三週間経った宇奈根Gの土の部分(内野)は、所々に大きな陥没が見られ、被害の大きさを改めて思い知らされました。一方、練習をした芝の部分も使えるといえば使えますが、かなり雑草が伸びていて芝というよりは草むらという状態でした。とはいえやっぱり広いグラウンドで汗をかくのは気持ちいいものです。昨日の参加メンバー中、最年少だった私は久々だったこともあって少々ハリきり過ぎたようです。今朝からあちこち体が痛いです。(苦笑)

0 コメント

嗅ぐは聞く

 何気にテレビを点けると「お香は嗅ぐではなく、聞くというんです」というセリフが聞こえてきました。私は咄嗟に鍼灸や漢方で行う診断法の四診を思い浮かべました。
 四診は、望診(視覚による診断)、聞診(聴覚・嗅覚による診断)、問診(問いかけと反応による)、切診(触診)の四つの診断から総合的に病証を判別する方法です。これを教わったときに、なぜ嗅覚が聞診に入るのか不思議に思いました。しかし当時はそれをどうのこうのと考えるよりも先ずは頭に叩き込むことが最優先だったたのでそれ以降もずっとスルーにしてきました。それが偶然に点けたテレビによって呼び起されることになろうとは...
 お香について、その源流にあたる香道をウィキペディアでしらべると、
~香道は禅の精神を大事にし、礼儀作法・立居振舞など約束事の多い世界であり、上達するにつれ古典文学や書道の素養も求められる。しかし、香道の原点は何よりも、香りそのものを楽しむことにある。 香道においては香を「聞く」と表現するのが正式であり、「嗅ぐ」という表現は不粋とされる
とあります。もちろん香道は古代インドから中国を経て伝来されたもののようですので元来、嗅ぎわける(利きわける)のは「聞く」と表現するものだったということなのでしょう。だから聞診に嗅覚が入るということですね。納得。

0 コメント

「無理をしないで」の落とし穴

 「無理をしないでって、何なんですか?」。これは先日ある心身症に悩んでいる方からの質問ですが、私は返答に困ってしまいました。
 考えてみると、身心的に健常ならば何でもない気遣い言葉ですが、受け手によっては曖昧で無責任な言葉となるのかもしれません。個々で「無理」の閾値や限界が違いますし、必要性というのも違うわけです。不用意に発すると場合によっては、相手を困らせてしまうことも考えておかなくてはいけません。
 
 辞書をひくと「無理」というのは、道理の無いこと、強いて行うこと、行いにくく、するのが困難なこと、とあります。だとすると、道義的に納得できないことや、困難なことを嫌々行うといった○○な修飾語を加えて「無理をしないで」と声をかけるのがよいのかもしれません。相手の事情や状況をよく聞き、今後は「無理をしないで」プラスαを心がけたいと思います。(勉強になりました)

0 コメント

台風にご注意を

 我がチームが所属する川崎壮年野球北部リーグの主要球場として利用頻度が最も高い宇奈根グランド(多摩川土手)が、先週土曜日(20日午前)の大雨と、その二日後(22日)関東各地に被害をもたらした台風豪雨により冠水したようです。

 目下、リーグの役員が代替え球場の手配やスケジュールの変更を急いでいるようですが、また明日あたりから台風(10号)が強い勢力のまま日本列島に上陸するおそれがあるそうです。我々の試合はこの先どうなるか分かりませんが、そんなことよりもこれ以上、被害が拡大しないように祈るしかありません。

 皆様、備えは早めに、くれぐれもご注意くださいませ。

0 コメント

リオ五輪閉幕

続きを読む 0 コメント

五輪もあと数日ですが

続きを読む 0 コメント

而今が鍵

 ボールが真っすぐ投げられないイップス(Yips 精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害)からの克服は、あともう少しのところまできて一進一退を続けています。ただここにきて分かったことは、フォームが崩れないよう意識して投げると暴投になってしまうこと。逆に、捕球と同時に髪入れずに投げるときには上手くいく確率が高いので、意識するか否かで結果が違うわけです。

 考えてみると調子が崩れていないときには、投げたり打ったりするその瞬間にフォームを意識することなどありません。今起こっているその瞬間に集中しているからです。それが不調に陥ると、過去と未来の無駄要素が頭をめぐり集中力が欠けてしまうのです。ここらへんに克服の鍵があるように思います。論語の「而今」でしたか、「今しかない」その瞬間に集中せよということでしょう。

0 コメント

リオ五輪、私のもう一つの期待

続きを読む 0 コメント

精神性(ストレス)発汗

 先日来院された患者さん(女性)は、電車やバスなどに乗ると「首から顔にかけて火照りを感じ、頭や項(うなじ)からの汗が止まらなくなる」といいます。冬でも環境(混雑・熱気等)によってはそうなるらしく、ましてやこの季節はどうしようもなく、外出する前から不安だと零(こぼ)します。なんとかしてあげたいものです。
 
 発汗には、暑いときに体温調整(放熱)をするための温熱性と、緊張したときに冷やせ汗をかく精神性があります。上記の発汗は「冬でも」という点と発汗に対する不安から後者に該当するんだと思いますが、精神性は主に手掌・足底・腋窩(わき)にかくため、一概にそれだと決めつけられません。発汗するのが頭と項ということで、この場合は「局所性多汗症」として自律神経及びホルモンバランスの失調を疑うのが妥当なのかもしれません。とはいうものの緊張や不安はストレスとして脳で認識され、自律神経(ホルモン分泌含む)に影響を与えることが解明されていますので、結局は精神性でよいのかもしれません。回りくどくなりましたが、このあたりに原因があるのだと思います。。と、ここまで書いて「芸者の高帯」のことを思い出しました! これは半側発汗といわれるもので、胸の上部を帯で強めに締め付けることで顔汗を防ぐ方法です。この患者さんへは、不安を紛らわす意味でも、まずこの方法を紹介したい思います。

 そして最後にいわずもがなですが、鍼灸治療は脈を整えることからも自律神経の調整に適っていることを書き添えておきます。 

0 コメント

投球による肘の違和感

 今日から8月です。当院のある川崎市のこの地域では先ほど激しいゲリラ豪雨がありました。天候が突如一変する不安定な幕開けとなった8月。健康についても一変しないよう日々の養生を怠らないようにしたいものです。

 さて、昨日の試合前、チームメートのひとりが投球するときに肘に違和感があるといいます。具体的な患部を聞くと、肘関節の尺側(小指側)との事。他のリーグと掛け持ちで投手をしている彼、今のところ強い痛みや可動域の制限はないといいます。しかし軽視して無理を重ねると野球肘(離断性骨軟骨炎)に進行する可能性があることを忠告しておきました。
 いわゆる“野球肘”とは、投球による肘関節の酷使によって発症する疲労性の運動障害です。したがって彼のように前哨的段階であるならば基本的な治療は、投球運動の制限(投球数・球種)、または禁止ということになります。その上で肘の違和感(鈍痛・重い等)がなくなり次第、肘関節や手関節を構成している筋肉の増強というのが好ましいと考えます。あわせて鍼灸治療も効果的です。違和感や痛みのある患部からその関連する経絡を特定し、肩背・上腕・前腕・手などの経穴を中心に全身的に治療を施します。これにより全身の筋肉の疲労が取れ、治癒が早まります。

 我がチームで2人しかいない貴重な40代の彼、無理をせず早めに療養を行っていただきたいものです。

0 コメント

RICEの法則

 昨日は、Yips克服トレーニングを始めて3回目の日曜日(実践試行機会)でした。緊張の試合前キャッチボール、まだバラつきがあるものの多少の改善が見られ、少々ホッとしました。あとは如何にしてリラックス状態を保てるかか鍵ではないかと考えています。あきらめずに頑張るしかありませんね。

 

 さて本日は、スポーツなどの現場における急性外傷時の応急処置方法、「RICEの法則」をご紹介したいと思います。

 RICEの法則とは、捻挫や肉離れなど四肢の外傷時に行う応急処置法で、特に我々のようなスポーツ中高年にはとっては重要だと思っています。RICEは、患部の出血や腫脹、疼痛を防ぐことを目的に患肢や患部を安静(Rest)にし、氷で冷却(Icing)し、弾性包帯やテーピングで圧迫(Compression)し、患肢を挙上すること(Elevation)を応急の基本処置としており、頭文字をとってRICEの法則となっています。思いがけず受傷した際は、むやみに揉んだりせず、R(安静)・I(冷却)だけでも良いので必ず行ってください。これをやるのとやらないのでは回復に差が出ます。その上で、ケガの度合いによっては、病院へ行くことも忘れないようにしてください。

 とにもかくにも体に細心の注意を払ってこその楽しい中高年スポーツライフなのです。

0 コメント

Yips克服への道~10日が過ぎ

 Yips(イップス)克服へのトレーニングを始めてから10日が過ぎ、天井へのスナップ送球(屋内)や壁あて(屋外)での成果はそこそこ見えるようになってきました。

 それでは、実際のところどうなのかと臨んだ一昨日の試合前のキャッチボール。残念ながら成果はありませんでした。やはりスナップ&リリースの瞬間に手首から力が抜けるようで、ボールが思うようにコントロールできません。明らかに独りで練習しているの時の手の感触と違うのです。「どうしてなんだろう??本当に改善するのか?」不安が募るばかりです。でも頭を無理やり切り替えました。そもそも精神的な症状なのです。その上で、「もっともっと練習をくり返すことで以前よりも肩腕や手首が強化される! 今の試練はそのための天からのプレゼントなんだ」と思うようにしました。
 

 ところで精神的な焦りなどから解放されるためのリラクゼーション手段の一つとして、「マインドフルネス ストレス低減法」という瞑想法を勉強し始めました。この方法はマサチューセッツ大学医学部のJ.カバットジン博士が中心となってプログラムされたストレスから身心を解放させる医学療法です。先ずは同名の著書を読むことから始めたところですが、鍼灸の「気」とも精通するところがあり、公私ともに実践できるようになりたいと思っております。
 

0 コメント

Yipsトレーニング中、思い出したこと

 先週からほぼ毎日、Yips(イップス)克服のためのトレーニング(天井へのスナップスローなど)を続けています。その甲斐あって徐々に体が送球フォームを思い出しつつあります。また、Yipsに悩んだおかげで、正常ならば考えもしなかっただろう送球動作やボールの回転と軌道についてもよく考えるようになりました。まだ完全回復までには時間がかかりそうですが、この際ですから色々と勉強しながら有意義にトレーニングしたいと思います。
 ところで先ほど、「体が送球フォームを思い出しつつある」と書きました。たしか運動の学習や記憶を主るのは「小脳」だと学んだ記憶があります。さらに小脳疾患では、運動の方向、速度、範囲、大きさなどの調節ができないという症状があったかと思います。「似ています...」

 まあ、それ以前に運動中枢は大脳の運動野なので、小脳がYipsと深く関わるということもないのでしょうが、トレーニングしながら何となく思い出しました。

0 コメント

Yips克服へ練習中

続きを読む 0 コメント

イップス

 40歳以上限定のおやじ草野球リーグは、6月末で一巡目(第一節)が終了し、7月3日から2巡目に入りました。

 一巡目のチーム成績は3勝5敗1分。私の個人成績は15打数6安打、打率4割の好成績でしたが、ビギナーズラック的な要因によるものだったと思います。実際、少々欲が出てきたここ2試合(7月3日含む)は4打席ノーヒットに終わっています。本当の勝負はこれからだと気を引き締めて臨みたいと思います。
 さて「イップス(Yips)」という言葉をご存知でしょうか。プレッシャーや精神的な原因により、スポーツの動作に支障をきたし、あたりまえのプレーも困難になってしまう運動障害のことを言うのだそうです。実は私も現チームに入ってから未だにボールをまともに投げることができないでいます。相手の胸に返すのが基本のキャッチボールでも、とてつもなく高かったり大きく左右に外れたりと大変です。また外さないよう意識しすぎるとボールから指が離れず近い距離でワンバウンドしてしまいます。でも始めはそのうち体が思い出すと高をくくっていました。ところが以前は簡単にできていたことがあまりにも出来ないでいると、そのうちショックに陥るのです。このような私の現状が恐らくはイップスなんだと思います。気になる克服方法の第一は、イップスであることを認知し、リラックスする方法を工夫してみることなんだそうです。その上で、フォームを再チェックして修正をかけていくしかないようです。たしかにイップスという言葉を知ったとたんに何か少しプレッシャーが取れたような気になりました。なんとか克服するよう工夫したいと思います。

0 コメント

ギターと鍼灸師

 鍼灸師を志す以前は暇さえあればギターを弾いていました。自分でいうのもなんですが、生活の一部になっていたといっても過言ではないほどだったと思います。そんなギターをどうして突然弾かなくなったかと申しますと、他ならぬギター弾きの宿命 “弦ダコ(胼胝)” が原因なのです。
 鍼灸師にとって左手の指先は最も大切な感覚器官(指頭感覚)です(左利きは右)。左の指頭感覚を頼りに触診し経穴(ツボ)を特定しますし、はりを刺入した後 “気至る”(響き、得気とも)を得るのも私の場合は主に左手です。そんな左手のことを鍼灸用語で「押手(おしで)」といいます。押手は、はりを刺入する際、皮膚を押さえる方の手という意味です。したがって右手は、はりを刺す方の手で刺手(さしで)になります。少々話が逸れました。

 ギターを毎日弾いていると左側の指頭(皮膚)が弦の形状に陥没し、硬くて分厚くなります。こうなるとギター弾きには長く弾き続けても痛みを感じないため好都合なのですが、逆に言えば知覚(感覚)が鈍麻しているわけです。これが鍼灸師にとって欠陥となります。

 そんなわけで私は鍼灸学校入学と共にギターをほぼ封印しました。しかし約30年間ギターを良き相棒として生活していたので、時には無性に触りたくなります。本日は7月になったし、夏も本格的になってきましたので、約5ヵ月ぶりにケースから出して弦を張り替えました。指のことを気にしつつちょっとだけ楽しみたいと思います。

0 コメント

コーピングについて

 先日、NHKの番組(NHKスペシャル「キラーストレス」)でストレス性疾患から身を守る対策方法「コーピング」というのを紹介してました。

 コーピングというのは「ストレス対処行動」という意味だそうで、宇宙飛行士も行っている有効な方法なんだそうです。と「宇宙飛行士もやっている」などと書きますと、なにやら面倒な方法なのではないかと思われるかもしれませんが、やり方はいたってシンプルです。

 まず、自分はどんな気晴らしをすれば気分が上がるかを書き出しすことから始めます。例えば「好きな曲を聴く」「散歩する」「ギターを弾く」「映画を観る」「猫と遊ぶ」など、実際に行動としてできるものから、「(自分が)イチロー選手だったら」「ロックスターだったら」 のような妄想的な発想でも良いそうです。とにかく些細なことでも良いので、たくさん気晴らしネタをリストアップします。ちなみに番組では100項目くらいあげてくださいといっていました。そして実際に恐怖や不安などの精神的なストレスを感じたときに、このリストからコーピング(対処行動)するわけです。しかし時には、選んだ対処策では気がまぎれないこともあります。そんな時の為になるべく多くの引き出し(リスト)を用意しておく必要があるわけです。自身が受けたであろうストレスの観察・対策を意識的・徹底的に繰り返すことで、ストレスに対する脳の感受性が弱まり、ストレス反応(ストレスホルモン分泌等)を抑制することができるようになるそうです。

 尚、ここでは大雑把な概要しか書いておりません。ご興味のある方は専門書などをお読みいただくようお願いいたします。

0 コメント

水が流れるような癒しのジャズ

続きを読む 0 コメント

ハッチくんが3歳になりました

我が家には3匹の愛猫がいます。

その中で一番若いハッチくんが3歳になりました。(体も一番チビです)

写真上段は3年前の8月に彼が敷地内に迷い込んできた時のものです。誕生日は、当時の獣医さんの見立てで、生後一か月半とのことでしたので、逆算して6月15日にしました。

そして写真下段はごく最近の彼です。どうですか?逞しくなったでしょう!?

ところで、猫の3歳を人にたとえると28歳くらいだそうですが、完全室内飼いの場合は、精神的に未熟(甘えん坊)のまま育つのだとか。たしかに彼を見ているとそう思います。相変わらずのやんちゃぶりです。

0 コメント

手掌の皮剥けとバットだこ

 右の手掌(でのひら)の皮が、梅雨入りとほぼ同時に剥け始め、一週間で半分が剥け落ちました。傷みもかゆみもなく何ら不便もないのですが、いかんせん見た目がよくないのいので、仕事がら困ったもんだなあと思っています。
  考えてみると、この症状は若い頃から季節の変わり目などでありました。まるで例年の脱皮の如く。これに加えて中年期からは、動悸や不整脈もこの時期に発症する傾向にあります。今回、それらの経験を基に調べてみると、主な要因は自律神経失調のようです。東洋医学的には陰陽失調となり、いい喩えるなら、「大宇宙(自然界)の流れに小宇宙(からだ)が上手く調子を合わせることができず、多少ズレが生じている状態」となるのでしょう。できるだけ自然に逆らわずにゆらぐように生活していきたいと思う今日この頃であります。そしてこの“手掌の皮剥け”に、おもしろエピソードがひとつあります。
 昨日の草野球リーグ戦、この日は6番DHで4打数2安打2打点の好成績。チームも全員安打の快勝でした。反省会もいつになく美酒に包まれ、とてもいい雰囲気でした。会の終盤、隣に座った監督に打撃を褒めていただき、私は少々恐縮していました。しかし監督の次の言葉に仰天しました。「福井さん、努力しているよね。俺は分かっているよ」そして「(皆に向かって)みんな知ってる?福井さんの手、“バットだこ”で凄いんだよ!」。ええーっ!、今度は違う意味で大々恐縮です。でも幸いに各々で盛り上がっていたため、こちら側の声を聞いていないようでした。かくしてこの話題は一瞬で立ち消えました。胸を撫で下ろす思いとは正にこのことです。とまあ、色んな意味で早くきれいになりたい手掌なのです。

0 コメント

え!? BGM許可?

 BGM無許諾使用の美容室などに対しJASRACが一斉法的措置-スポー報知6月7日配信(Yahoo経由)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160607-00000053-sph-soci

 

 自分が所有するCDだとしても、店などで営業用として使用(BGM等)する場合は、JASRAC(日本音楽著作権協会)へ使用料(著作権)を支払わなければいけなかったんですね。恥ずかしながらまったく知りませんでした。

 で、調べてみましたら、店舗の大きさなどによって区分されていたり、手続きが不要(許可不要)となる場合もあるようです。そして福祉・医療施設は手続き不要に該当しています。しかしここで次なる疑問が湧きおこりました。はり・きゅうの施術所は福祉・医療施設に入るのでしょうか?
 調べると、これがまたまた(苦笑)、この業種にありがちな“グレー”な立場のようなのです。まあ、基本的には役所HPの福祉・医療施設の項目に、はり師・きゅう師の施術所に関する記述があるので問題ないと思いますが、いつもながら何かスッキリしない存在です。

 と、ここまで書きながら思ったのですが、当院のように一人の施術者がひとりの患者を日に数名診る程度の治療院にBGM使用料も何あったもんじゃないですよね。そもそも相手にされてないか。(笑) 

0 コメント

顔面神経痛伝説

 先日ある方から「知り合いが顔面神経で悩んでいるので診てほしい」とのお話をいただきました。確認のためにその方に「(お知り合いの方の)顔面の症状には、麻痺(まひ)や痙攣(けいれん)などはないのですか?」と訊くと、「いや麻痺も痙攣もないらしい。痛みだけだって」と返ってきました。それを受けて「痛みだけですね?」と念を押すと、「そう。痛みだけなの」とのことでした。どうやら顔面の運動を主る顔面神経ではなく、知覚を主る三叉神経痛のようです。でも、はたしてそうなのでしょうか...

 それから数日後、当のご本人が来院されました。記入していただいた予診票をみると、やはり「顔面神経」と書かれています。それはそれでいいとして、ひとまず「顔のどのあたりが、どの様に痛むのですか?」と訊くと、「いや痛みはないんです。目の下がピクピクするんです」と返ってきました。一瞬「ええ!?」と思いましたが、すぐに「ああ、やっぱりそうか」と理解しました。

 この方の症状から推測するに、医師は「眼瞼痙攣」といったのではないでしょうか。その上で顔面神経の説明を受けたんだと思われます。

 そうなんです、一般の方は「顔面神経」とくれば常套句的に「痛」をつけてしまうものなんです。私も鍼灸学校在学中、よく講師の先生に叱られたものです。それにしても “顔面神経“ という常套句は、何故こんなに定着したんでしょうね?ちょっと気になります。

0 コメント

風邪の初期には

 昨日は不覚にも体調を崩して草野球を休んでしまいました。
 
 朝起ると体が重く、肩と腕の関節が少々痛みます。頭も何かスッキリせず額を触ると少し熱っぽいではないですか。「うっヤバイ!、午後3時からの草野球は大丈夫か?」。焦る気持ちを抑え、ひとまず葛根湯とユンケルを服用して様子をみることにしました。しかし体調は回復に至らず、昼過ぎになって欠席の連絡を入れました。残念。
 そんなわけで午後から、今度は麻黄湯を飲んで横になっていました。「明日は午後から応療(往診)が入っている。何としても明朝には回復したい。何か策はないか?」と記憶を辿っていると、ふと恩師の石田真一先生に教わった、風邪の初期の対処法を思い出しました。大椎(だいつい)、風池(ふうち)両側、合谷(ごうこく)両側に20〜25分程度の置鍼(鍼を刺して一定時間置いておく)をする簡単な方法です。「いい機会だから試してみよう!」 私は、それに百会(ひゃくえ)を加えて自身に施してみました。置鍼していると、各所の経穴からピリピリと心地良い響きがあります。10分くらい経つと頭が軽くなってきました。予定の時間で抜鍼した後、反応が出ていそうな足の経穴に鍼を施し自己治療終了。その後、急激な睡魔に襲われ眠ってしまいました。
 一時間ほど経ったのでしょうか、目覚めると多少、体の重さは残っているものの、先ほどよりはかなり楽になっていました。夕方には普段どおりに食事もでき、早めに床に就きました。そして今朝目覚めると、熱は完全に抜けて気分も良好です。長らく寝ていたせいで多少のだるさはあるものの重さは消えています。やー、東洋医学って凄いですね! 今更、つくづく感心してしまう自分がいました。
0 コメント

道教と鍼灸

 怪我やら何やらで書くタイミングを逸していたのですが、GWに参加した鍼灸師向けのセミナーで、恩師の宮川浩也先生に興味深いお話を聴かせていただきました。
 宮川先生は中国の古典医学書に造詣が深く、全国で講演もなさっている鍼灸界の重鎮です。先生がいうには、「千金方、千金翼法という中国の古典医学書は、道教(老荘一派の学説に不老不死の神仙思想などを取り入れている)の流れを汲むもので、漢方・鍼灸・養生などの療法に加えて方術部門(うらない(卜筮)、お札(呪符)、お守り(護符)、おはらい(呪禁)、風水術、占星術)が組み込まれている」との事。
 なるほど!時に「鍼灸師は儒教ではなく道教を学ぶべきだ」とか「鍼灸は風水だ」という先輩がいるのは、ここが原点になっていたわけですね。なんとなく漠然としていたものが先生の講座を聴講してスッキリしました。(自分で調べないのがボクの悪い癖)

 ところで方術の内容について私自身の見解は、お札やお守り、そしてお祈りといった神道的なものは習慣化しているため理解できます。しかし、その他についてはあまり興味を持たずにここまで来ましたので、よく分からないというのが正直なところであります。

0 コメント

怪我の功名

 本日は、5月8日に負った怪我に対する処置と経過についてご紹介します。
 まず写真上段は負傷した翌日の9日に撮影したものです。傷口の周囲が焼けただれたようになっており、この時点ではカーゼでの応急しか頭にありませんでした。しかしガーゼは傷口が乾くと付着して、取り換えの度に出血してしまうため困惑しておりました。 

 そこで良い方法はないかとネットを見ると、「湿潤療法」というものがありました。それは傷口を消毒することなく水洗いし、ラップに保湿剤(私は白色ワセリン)を塗り、傷口に貼り付け、その上に包帯をするというものです。思い出せば、この方法は鍼灸学校在学時にリハビリ医の恩師が、鼻のかみすぎでヒリヒリするときにおススメといっていた方法と同じでした。(鼻の下に包帯はしませんが笑)
 というわけで翌日の10日からこの方法を行いました。毎日一回の取り換えの時に傷口を流水洗浄し、ワセリンラップ(不織布テープ止め)+包帯を施します。その結果、わずか5日後の15日には写真下段のようにほぼ傷口がきれいにふさがりました。消毒をしないため常在菌を維持しつつ保湿治癒していくので瘡蓋(かさぶた)にならず、修復した傷口が破れて出血する等の心配もありません。これは目から鱗です。激しい擦り傷にはもってこいの方法だと思います。

 今回の怪我は心身ともに痛かったですが、とても勉強になりました。この経験を生かし、今後に活用したいと思います。

0 コメント

ホッとする瞬間

 土曜日のこと、背中が痛くて動きが取れないという若い男性の急患がありました。恐らくはこの季節に多い、いわゆる“ギックリ背中”だと思われます。
 話を聴くと、「二日前から患部(右背部)に違和感を感じていた。今日の午前中、仕事で荷物を抱えようとした時、突然激痛が走り、その後は容易に動作できなくなった」とのこと。患部を見ると明らかに腫れているのが分かりました。発赤は目立たたないものの、触ると痛がるので炎症を起こしている可能性大です。まずは患部への直接的な治療は避けることにし、患部の部位を走行する経絡に関連する下肢の経穴(要穴・反応穴)に、はり・きゅうを施しました。その後、本人の訴えのもと患部近くの反応点を施術し、動作時痛の軽減を自他(術者・患者)ともに確認したところで治療を終了しました。彼は鍼灸の遠隔的な治療法にいたく感心していましたが、発症したばかりということもあり、正直なところ祈るような気持で見送りました。
 そして二日後の本日午前中、コンビニへ買い物に向かう途中でした。私の目の前を自転車が颯爽と通り過ぎて行きます。「あれっ!?」 一瞬見えた顔と体格、それに着ているものから、おそらく土曜日の彼です。確認こそできませんでしたが、間違いないと思います。「あー、よかった!」思わず口に出していました。

0 コメント

恐怖のアップグレード

 ずっと躊躇していたWindows10への無償アップグレード期限が迫っているとの広告をみて、本日、意を決して行いました。

 さきほど終わったばかりなのですが、約6時間かかりました。しかし最も心配していた更新途中でのトラブルもなく、今はただホッとしています。

 これからしばらくは勝手が違うので、あれこれ調べながら使いやすくしていくしかありません。今年の夏は”熱く”なりそうですね。

0 コメント

やっちゃいました(涙)

 ブログの更新が間延びしてしまいました。GW中の先週はともかく、今週もまだ書けずいたのは、恥ずかしいことに日曜日の草野球で転倒してしまい、右腕と右膝を負傷してしまったからです。
 ヒットで出塁し、次打者の安打により二塁へ進塁するさいセカンドベース手前で躓き転倒してしまいました。幸い負傷といってもちょっとキツイ擦り傷程度で済んだので、仕事には影響なくやっておりますが、患者さんから見れば包帯をしている施術者という気持ちの良いものではないはずです。そんなわけで少々へこんでしまい文章を打つ気分にもなれずにおりました。

 

 とはいえ、いつまでも悔やんではいられません。今回の怪我を猛省し、今後にプラスになるよう切り替えていきます!

0 コメント

エコノミークラス症候群

 熊本地震は、発生後もう3週間になろうとしているのに依然として余震が収まらないようです。その影響で車中泊する避難者からエコノミークラス症候群という、場合によっては死に至る恐ろしい病気を発症するケースが出てきているようです。いまだに安全が確保できない中、憫然たる思いを抱かずにはいられません。
 エコノミークラス症候群は、下肢静脈(心臓に戻る血液)の鬱滞による血栓(血の塊)が剥がれて、肺(肺動脈)を狭窄及び閉塞させる病気です。予防の第一は下肢の運動で、自身でできる予防法としてはこれに勝る方法はありません。なぜなら下肢静脈が心臓へ戻る(還る)ためには筋肉ポンプといわれる、特にふくらはぎの筋肉の伸縮運動が必要だからです。これにより下肢静脈の血液は心臓(右心房→右心室)に戻り、肺へ送られ(浄化)再度動脈血となって心臓(左心房→左心室)のポンプ機能(拍動)により全身に送られる仕組みになっています。
 養生のために歩くことをおすすめしますが、危険などで外へ出られない場合は、JALのホームページにインフライト体操というのがありましたので、こちらをお試しください。

 https://www.youtube.com/watch?v=8lP2XsFEBuo←ココをクリック
 一刻も早く余震が収まり、安全が確保できるよう心よりお祈りしております。

0 コメント

甘く見てはいけない生活習慣病

 お笑いタレントの前田健さんが44歳の若さでお亡くなりになられました。
 ニュースによると前田さんは24日の夕方、飲食店で食事され、店を出て間もなく路上で嘔吐し、そのまま倒れ心肺停止状態で病院に搬送されたそうです。25日に一旦は蘇生されたそうですが、残念ながら翌26日午前1時36分、搬送先の病院で死去されたそうです。死因は虚血性心不全。心よりご冥福をお祈りいたします。
 虚血性心不全は、冠動脈(心筋の血流)の閉塞や狭窄で起こる疾患の総称で、いわゆる生活習慣病に起因され(糖尿病・高血圧・高コレステロール血症・メタボリック等)、心筋梗塞や狭心症を発症します。前田さんも以前から危険因子である不整脈を気にされており、食事の偏りも問題視されたいたそうです。プロフィールから体格を想像しても、身長174cmで体重80㎏(公称)とありますから、スポーツ選手でもなければメタボ気味だったと考えられます。

 それにしても不整脈や生活習慣病に対する対策(養生)をしていなかったのでしょうか。44歳という若さゆえ、とても悔やまれます。

0 コメント

ナイスバッチン!!

 おやじ草野球でうれしい初ヒットが出ました。
 DHスタメン予定だった先週が雨で中止。昨日はメンバーが揃ったため、代打で1打席のみの出場でした。
 5回裏、急に監督から先頭打者(ピッチャー)の代打として名前を告げられ緊張しまくりのバッターボックス。ボールカウント2B-1Sからの4球目を芯近くで捉え、これがセカンド(野手)強襲となり、ボールが横へ大きくそれました。「ナイスバッチン!!」1塁側の我がチームベンチからの声に押され、1塁へ懸命に走りました。さて次の役割はノーアウトの1塁走者です。なんとか得点(本塁を踏む)したいとの思いでいましたが、次の打者がショートゴロだったため2塁で敢無くフォースアウト。結局その回は得点にはつながらず残念でした。でも私自身は待望の一本が出てホッとしました。これからも気を引き締めて頑張りたいと思います。

  試合の方は中盤まで2-0で勝っていたのですが、終盤に追いつかれ結局引き分けに終わりました。しかしながら対戦した相手チームは我がチームをカモにしているリーグ最強軍団です。なんと2009年に引き分けて以来、昨年までずっと連敗していたんです。昨日の引き分けは7年ぶりの価値あるものとなりました。

 試合後の反省会(飲み会)でも、いつもなら試合を回顧しつつ先輩方々が少々口論になるのですが、この日は終始和やかなムードでした。私もクリーンヒットではなかったものの、リーグ屈指の投手からの初安打に今までとは一味違うビールに酔いしれることができました。この雰囲気を大事にしたいものです。

0 コメント

経世済民

 九州の余震はまだ収まらないようで、被災地をはじめ周辺地域の方々が気の毒でしかたありません。ただただ、これ以上、被害が拡大しないことを祈るばかりです。
 

 そんな中、東京銀座の熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」が連日長蛇の列で大賑わいなんだそうです。(写真はグリュミオーマニアさんTwitterより拝借)

 そうなんですよね。遠く離れた我々に出来る支援は募金の他にも、物やサービスにお金を使うというのがあったんです。お金を使えば、誰かの所得(企業・人)となり、そこに「税」が発生します。この「税」が災害や復興の救援費になるのでした。これこそが経済の元々の意味である「経世済民(けいせいざいみん)~世を経(治)め、民を済(救)う」のシステムでした。従って行き過ぎた自粛(買い控え等)は、かえって救援の妨げになります。買い物しましょう!ああ、何か無性に買い物がしたくなりました。特に熊本や大分産の物を。がんばれ九州!

0 コメント

私にできる支援とは

 熊本、大分をはじめ九州が大変なことになっています。福岡県の友人に確認したところ、今のところ私の知人が生活する地域(北九州や博多)での被害は深刻ではないとのとこでしたが、余震が何度も繰り返されるため、とても不安だといっていました。(お察しします)

 被災地へのお見舞いを申し上げるとともに、これ以上、被害が拡大しないことをお祈りしております。
 

 私が震度7クラスの強震で思い出すのは、なんといっても5年前(2011年)の東日本大震災です。関東の各地でも5強の長い揺れが何度か発生し未曾有のパニックとなりました。それから更に遡ると2004年の新潟県中越地震も最大震度7でした。関東は東日本大震災の時ほどのショックではありませんでしたが、あの時も余震が幾度となく続き不安だったことを覚えています。

 幸いなことに私は関東(東京・神奈川)において多少の影響はこうむったものの被災は免れてきました。その記憶をもとに今、私にできる被災地への支援とは何かと考えます。残念ながら私に出来ることは募金と祈ることくらいです。ですので先ずは募金をしたいと思います。でも募金先はよく考えて行わないと、政治的利用やマージンを搾取する怪しい団体なども既に募金活動に乗り出しているようです。募金をする際は、熊本県や大分県が公開している、日赤など連携組織の募金口座が無難でしょう。でないと全額が被災地への支援とはなりませんから。

0 コメント

奇遇

 時に奇遇というのがあります。記憶から遠ざかっていた知人のことを何かのきっかけで思い出したら、数日後にその知人から連絡があるような...。
 CS放送の無料開放日の事。何気にチャンネルを回していて、あるロックミュージシャンのLIVE映像のところで手が止まりました。ロリー・ギャラガ―(1995年没、70年代に活躍したアイルランドのロックミュージシャン)です。そして同時にある記憶も一気に蘇ってきました。

   鍼灸師になる以前に勤めていた会社の先輩Sさんの事です。R・ギャラガーに知識のない私に教えてくれたのがSさんでした。

 Sさんとは、職場が神戸(本社)と東京(営業所)と離れていましたが、趣味(洋楽・ギター)が合うということもあり、業務連絡の合間に雑談や情報交換をする仲でした。そのSさん一押しギタリストが、R・ギャラガーでした。会社の連絡便を使ってわざわざカセットテープを送っていただいた事や、社員旅行の時のロック談義など、今では懐かしい思い出です。思いを巡らせば、私が会社を辞めて1年ほど経ったころだったでしょうか、Sさんも会社を辞めるという連絡をいただきました。結局、それを最後に音信が途絶えていました。「Sさん、元気にしているのかなあ?」
 そんな事を思いながら1週間が過ぎました。月曜の朝、PCのメールを立ち上げると、「送信できればいいですけど」とのタイトルの、なんと!Sさんらしき名義のメールがあります。「まさか!?」ちょっと震える感じがしましたが、まぎれもなくSさんからのメールでした。メールを開封すると、「部屋を片付けていましたら、福井さんの2003年12月22日付けのメールをコピーした用紙が出てきました。この年の年末で福井さんはお辞めになりましたね。」~中略~「とりあえず送信テストを兼ねて発信してみます。」と。
 

 時折、思いもよらぬ偶然というのがありますが、まさにこれを「奇遇」というのでしょうね。本当に不思議です。

0 コメント

おやじ草野球、公式戦デビュー!

 3月末に開幕したリーグ戦は先週が雨で中止だったため昨日が今季2試合目となりました。そして昨日は参加メンバーが少なかった為、なんと私がDH(指名打者)スタメンという、思いもよらぬ事態となりました。
 なぜ突然、出場することになったのかといいますと、昨日の参加メンバーは13名(選手登録者)でしたが、監督(兼任)と他2名はリリーフ投手や調子などの事情があってスタメン出場できない状況でした。そうすると残りが10名です。ならば私は控えで問題ないかと思いますが当リーグはそうはいきません。DH制でありながら投手も打席に入るのです。従ってスタメン打者には10名必要です。当然というか必然的に私が10番DHとして出場しなければ成り立ちません。前日に「もしかしたらそうなるかも」との連絡はいただいてはいましたが、現実にそう告げられた時には、全身に緊張が走りました。(苦笑)
 さて結果は、1打席目がボテボテのサードゴロ。2打席目、低めを攻められ三振。そして三打席目は、最終回(時間制)8-6で2点を追う場面で回ってきました。1アウト走者なし、カウント2ボール2ストライクの5球目、ようやくバットの芯でボールを捉えることができ、打球はセンターに抜ける勢いだったのですが、まさかの好守備に阻まれショートゴロ。後続の打者も出塁することができず試合終了。あの打球がセンターに抜けていればと悔やまれます。試合後の反省会(飲み会)では、先輩方に「惜しかったな」「1本損したな」「あのショートは○○高校(神奈川県高校野球常勝チーム)の名ショート(出身)だから仕方ないよ」などと声をかけていただきました。そのおかげで悔しい思いも“次へと”切り替えることができ爽やかな気持ちになりました。「また頑張ります!」
 反省会の終盤に、来週(次戦)の仮想スタメン発表がありました。来週も参加メンバーが少ないため今のところ私は9番DHで出場予定です。とにかく初安打を目指して精一杯やってきます。

0 コメント

水素水って

 家内の要望もあって現在使用中のウォーターサーバーから水素水サーバーに替えることになりました。 早速、問い合わせてみると、現在2ヵ月待ちなんだそうです。水素水ってそんなに人気なんですかねえ?
 Wikipediaをみると、~血液透析用水に水素水を使用することで透析患者の慢性炎症、酸化ストレスを抑制することを見出した。また、水素を溶存させたとされる水素高溶存電解アルカリ水は、単に浄水を飲んだ場合と比較して活性酸素による生体内酸化ストレス値を40%と有意に低下させた~などの研究結果がありました。しかし現実問題として水素は取扱いが非常に難しい分子らしく、水素水容器の蓋やキャップを開けた瞬間や、サーバーからコップに注いだ瞬間に大気に拡散してしまうんだそうです。これでは高濃度と謳われていても口に入れた時には低濃度、いや無くなってしまっていることも考えられるわけです。いやー難しいですね。あっ、今思い出しましたが先日、ある店でお風呂に溶かす水素パウダーというのを見ました。上記のことを考えると、これまたどうなんでしょうね??
 

 それにしても人は、東洋医学が生まれた古代中国の時代からずっと、不老長寿を求め続けているんですね。 

0 コメント

ウチの子たち

 本日はウチの子たち(愛猫)を紹介させていただきます。

 

 まず写真の向って左、私が抱えているのが長老のシマゾーくん。今年の10月で13歳(♂)になる、体重が8kgもあるキジトラです。
2004年1月、知人の仲介を経て当時生後2ヵ月だった彼の里親になりました。それからの10年余り、子供のいない私たちの“一人っ子”として過保護に育てられてきました。そのせいで少々臆病でとても繊細な性格になってしまったようです。3歳の頃には、後ろ足に度々痙攣発作をおこすので、東大の家畜病院で脳などの精密検査を受けました。幸いどこにも器質的な異常は見られなっかたため「精神的要因」だろうとの診断をうけています。現在もストレス性の過剰グルーミングなどの症状が見られますが、他の2匹とじゃれ合ったりして元気に過ごしています。

 

 それから右下が、ハッチくん(♂)。今年の6月で3歳になります。
2年半前の8月、まだ小さく幼かった彼は、ある日突然ウチの敷地に現れました。数日かけて餌付けし保護しました。8月に現れたのでハッチと名付けました。誕生日は保護した直後に獣医さんに診てもらい「生後1カ月半くらいかな」との見立てでしたので、6月15日の誕生日としました。3匹の中で一番小さいですが、引き締まった体格で元気いっぱいです。シマゾーのことが大好きなようでいつも一緒にいます。

 

 そして右上が、紅一点のマーヤちゃん(♀)。今月で3歳になります。
(エイプリールフールの本日書くのも何ですが)本当に嘘のようにハッチが現れた翌年の8月に、やっぱり黒猫の彼女が敷地内にある日から度々現れるようになったのです。当初は1歳になったハッチと歳恰好も似ているように見えたので、兄妹かもしれないと思いましたが、今となって見れば、同じ黒という以外は全く似ていません。ちなみに名前は、一年前のハッチ(みつばち)の再現で、女の子なので、マーヤ(みつばち)にしました。誕生日は、やっぱり獣医さんの見立てを参考にして、ハッチよりひと回り大きいので少しだけお姉ちゃんということで4月しました。

 

ご来院の際、見かけましたらよろしくお願いします。

0 コメント

初陣を飾るも

 昨日の日曜日は私が所属する草野球チームの今シーズン開幕初戦でした。結果的には勝つことができましたが、中心メンバーのひとりが負傷するなど、11月までのシーズンに不安の残る内容となりました。
 試合開始早々から先攻の相手チームにいきなり連打をゆるし、あっという間に4点を追う展開。2回以降も相手チームは強打で得点。一方、攻撃力の劣る我がチームは四死球などで出塁し打力をカバー。そして押し出しやエラー絡みでの得点を積み重ね、気が付けば勝っていたという内容でした。試合後、恒例の“反省会”(飲み会)は祝勝会気分とはならず、作戦や考えにおいて自己と他者とのすれ違いなどを確認しつつ反省していました。結局、反省会という飲み会が正しい反省会になった感じです。
 それともうひとつ、勝利を喜べないのは、レギュラー捕手の先輩(62歳)が足首を捻挫負傷し離脱したことです。62歳とは誰もが信じられない運動能力をもつ先輩だけにチームとしてもショック大です。発症直後に交代し、自ら即座にスプレー(冷)処置した甲斐あって、ゆっくり歩ける程度の負傷に留めましたが、復帰できるのは早くても一カ月以上はかかるはずです。とにかく一刻も早い回復を祈るばかりです。

 そんなわけで、壮年草野球は「勝敗や成績より先ず怪我注意」を初戦から思い知らされました。

0 コメント

この一週間

 ブログの更新が間延びしてしまいました。
 この一週間は親しい友人の上京もあって度々あちこち出没していました。在京している共通(同郷)の友人と会う機会も彼が上京した時くらいなので、北九州弁丸出しのおやじ達は、それはもう大騒ぎです。居合わせた隣のお客さんはきっと「年甲斐もなく、うるさいおやじ達だなあ~」と呆れていたことでしょう。それくらい大きな声と爆笑の連続でしたから。。。
 さて楽しかった一週間も過ぎ、明日はいよいよドリームス(草野球チーム)のシーズン開幕初戦です。全員、某神社で必勝祈願をして球場入りします。私の出番はありませんがベンチでしっかり応援して初戦を飾りたいと思います!

0 コメント

師匠の引退

 一昨日の夜、所属している「脈診会」の幹事から一報がありました。 「鈴木先生(御年85歳)が、ご自身の体力低下が著しいとのことで、5月にて治療院(南浦和/東雲堂鍼灸院)を閉院する。それに先駆け主宰する「脈診会」は本日をもって閉会となった」との事。 

 ここ1~2年、体調があまりよろしくない中、無理を押して日々の臨床と、月に一度の講義を続けておられました。このタイミングで引退なさるのも当然といえば当然なのですが、やはりショックです。
 

 私が師匠の私塾に参加したのは、鍼灸専門学校に入学して間もない頃でした。当時、私塾は学生を対象にした「寺子屋」と、卒後の臨床家を対象とした「脈診会」の2コースありました。私は当然、学生対象の「寺子屋」に入塾したのですが、私たちが2学年に上がる頃、師匠の体力的な理由で、この学年を最後に「寺子屋」は閉塾することになりました。私たちからすれば、本当に幸運だったわけですが、振り返れば、あの頃から既にご無理をなさっていたのでしょう。本当に長い間ありがとうございました。心より感謝を申し上げます。
 

 前職が新聞記者だった師匠、当然ながら活字にめっぽう強いお方です。今後はゆっくり静養していただき、活字を楽しみながら、のんびり余生を送っていただきたいものです。(写真は「鍼灸ジャーナル」2012年9月発行から)

0 コメント

不意の練習試合

 昨日(日曜日)は壮年草野球チームの練習でした。
 午後1時に練習参加メンバー9人で多摩川土手のグランドに行くと、既に同リーグの他チームが練習をしていました。今シーズンのリーグ開幕戦を来週21日に控えたこの日は、2つある球場を4チームが仲良く分割して使うのが恒例なんだそうです。ということで我がチームは第2球場の外野側で練習することになりました。キャッチボールからトスバッティング、ノックに塁間送球練習。私は当然ながらまだ体が慣れておらず、全くもって“お子ちゃま”状態です(いやお子ちゃまの方が上手ですね)。捕球は度々エラー、投げれば球はどこへ行くのやら。走れば太ももが上がらず前に進まない。まあまあバットに当てるのだけは何とか恰好がついているようですが、足手まとい感は否めません。その上、監督始め先輩方からは「焦らないで。こなしていくうちに体が戻ってくるから」「無理して体壊したら元も子もない。ゆっくりでいいよ」などと優しい声をかかていただき、只々恐縮するばかりです。
 そんな中、監督から球場を分割使用している先方チームと、急遽、ミニ練習試合をすることが告げられました。「え!?」私は瞬時に現状況を認識しゾッとしました。私の現状況は先に述べたとおり...我がチームの参加メンバー状況は9名......ガビィーーン。
 かくして私は2番ライトで必然的に試合出場することになりました。結果は先方チームの圧勝。私の成績は2打数無安打(サードゴロ、ショートゴロ)、守るほうでは幸いライトに打球は飛んでこずホッとしました。でも終わってみると安堵感からか気分が爽快でした。やっぱりスポーツっていいですね。
 さて、来週からリーグ戦が始まりますが、川崎市北部地区壮年草野球リーグの構成が9チームのため、毎週1チームがお休みになります。昨年最下位の我がチームは一週遅れの27日が開幕戦となるそうです。したがって来週も練習です。とにかく明るい怪我をしない選手を目指します!

0 コメント

更年期障害を鍼灸で考える

 現代医学においては、更年期障害の主な原因を、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少によるものとしており、ホルモン補充療法(ホルモン剤処方)が一般的にもよく知られています。
 症状は、自律神経失調症(ほてり・のぼせ・発汗・末梢(手足)の冷えなど)と、精神神経症状(頭痛、頭重感、憂鬱、不安感、イライラなど)が代表的ですが、運動器系、知覚系、消化器系、泌尿器系に不定愁訴を訴えるケースもあるようです。
 では、東洋医学は更年期障害をどう考えるのでしょうか。主な症状から「上衝性疾患」と考えられ、原因に深くかかわるのは肝経と腎経になります。この陰経二経の気の変調により、結果その陰陽(表裏)関係にある胆経・膀胱経に特有の症状(自律神経症状・精神神経症状)が表れると解釈します。したがって先ずはこの四経から症状の改善をはかり、併せて胞中(子宮)から起こる衝脈を中心に任脈・督脈も使って生殖器機能の底上げというのが私流の基本的な治療方針となります。

 ザックリと書きましたがここまで読んで、婦人科系疾患の有名穴である「三陰交(脾経)は使わないの?」と思われた方、安心してください!三陰交は衝脈の重要経穴として必ず使います。(1月4日ブログ参照)

0 コメント

怒の芽を出さぬよう

「春の三月、此れを発陣と謂う。天地は倶に生じ、萬物は以て栄ゆ。夜に臥し、早に起き、広く庭を歩み、髪を被き、形を緩うし、以て志をして生ぜしむ。生かして殺す勿れ。与えて奪うこと勿れ。賞めても罰すること勿れ。此れ春気の応、養生の道なり。これに逆らえば肝を傷り、夏に寒変を爲す。長を奉ける者少なし」(素問・四気調神大論篇第二)
 
 上記の四気調神大論篇をながめていて、「はっ」と恥ずかしい思いになりました。というのも近頃なにかと家内に小言をいい散らかしている自分が見えたからです。
 春の発陣とは、草木の芽が出てくるように、冬に溜めていたものが発生・発散するとでもいえばいいのでしょうか。上昇性であり上衝(のぼせ・逆上)の意味でもあります。したがって“怒の芽”も出やすいわけですね。私はこの自然の法則にまんまと流されているようです。反省。

 本日より四気調神大論を参考にして、瞬時の怒りを別のものに転化できるよう養生したいと思います。

0 コメント